巨人に必要なのは本当に清宮なのか(写真・徳吉刑事)

 いよいよ26日、午後5時より運命のドラフト会議が始まる。各球団の編成、スカウトは、前日から東京・品川にあるドラフト会場が行われるホテル入りして最終会議を行い、ドラフト戦略を練った。
 
 今季Bクラスに沈んだ巨人の1位候補は、早実の清宮幸太郎が有力だ。10月2日に行われた各球団の面談の際に巨人は、球団社長、GM、スカウト責任者ら首脳5人が乗り込み誠意を示した。清宮は、“ポスト阿部慎之助”の期待がかかる将来の4番候補であり、村田修一を戦力外にして若手育成にシフトチェンジしようとしているチーム方針の象徴的な存在になる。

 かつて1992年のドラフトでも、星稜の松井秀喜を長嶋監督が、4球団競合の中、引き当てて、「1000日計画」で一人前に育て、その後、堂々たる4番打者としてチームを優勝に導く主軸になった前例がある。

 だが、清宮の可能性は、未知数。本人は、将来メジャー挑戦を希望しており、ポスティングによるメジャー移籍を認めていない巨人としては、選択権を引き当てた後で、交渉に手間取る可能性もあり、もし、それを認めたとすれば、「期間限定の4番候補」を獲得して、それでいいものか、という議論もある。

 巨人は清宮を1位指名すべきなのか。

 巨人OBでもある広岡達朗氏は、「なぜ巨人で目の出なかった大田泰示が日ハムにトレードされてから存在感を見せたのか。伸び悩んでいる3年前のドラ1、岡本和真もそう。清宮は、どちらかと言えば、パ・リーグ向きの選手。巨人に今、必要なのは、一塁しか守れない清宮ではなく、攻走守が揃ったスピードのある選手だと思う」という意見だ。

 元巨人の“足のスペシャリスト”鈴木尚広氏も、「清宮の1位指名は、もう一度、よく考える必要があるのかもしれません」という考えで両手を挙げて賛成ではない。

「広島は、清宮はチームカラーに合わないと回避したそうですが、巨人も、これからチームを再建する上で、全体のトータルを見て、今、どのポジションにどういう選手が必要なのかを考えることが重要だと思うのです。ドラフトだけでなく、FA、外国人補強を含めて、それぞれのポジションの将来図を描いておく必要があると思います。数年後を見据えて高校生をとっておこう、このポジションは、即戦力が欲しい、とビジョンを明確にしておくべきでしょう。そう考えると、清宮は、一塁しか守れないようですし、そこは外国人の補強を含めて競争の激しいポジションです。一塁、三塁、レフトは、チーム編成上、そういうポジションです。では、清宮が、外国人以上の活躍をできるのか、ということになります。野手は、現在、捕手、二塁に、外野の高年齢化に不安があるわけですから、ドラフトでは、センターラインの補強を重要視すべきでしょう。ただ今年のドラフトで、そういう素材がいるのか? という問題もあります。そこは比較論ですが、トータルで考えると、今の巨人に清宮が本当に必要か、どうかには議論の余地が残ります」