イチローの来季契約の選択権をマーリンズが行使せず、フリーエージェントになるとの発表は、全米のツイッターや、速報で報じられ反響を呼んだ。マーリンズのチームメイトだったクリスチャン・イエリッチも「レジェンドとフィールドをともできて光栄」というメッセージをイチローと一緒に写っている写真と共にインスタにアップ。惜別と感謝の気持ちを伝えた。

 CBSのマイアミ局は、「さようなら!マーリンズ、イチローなしで前に進む」との見出しで球団の決断を速報した。チーム予算を9000万ドル(約99億円)まで削減したいチーム事情から、イチローとは一端契約を解除した後、安価なマイナー契約を提示する可能性もあるが、球団がツイッターで発信したメッセージが感謝と敬意あふれる内容だったことから、今後マイナー契約提示に関して悲観的な報道もある。

 マーリンズ前球団社長のデビッド・サムソン氏も、「See you in Cooperstown (クーパーズタウンで会おう)」とのメッセージをツイッターで投げかけている。

CBSスポーツは、「マーリンズ、イチローの保有権破棄、キャリアの終焉か」の見出しで記事を発信。「みじめな2017年シーズン後、45歳の(新たな)シーズンへと向かう」とした。

冒頭では、「契約のオプション行使、破棄が大リーグ各チームで行われる時期となった。そのなかには重要な意味を持つものもある」とし、イチローへの契約を更新しなかったマーリンズの決断を紹介した。

また今シーズンの成績に加え、過去最低の出場試合数だったことを伝え、同様に最悪のシーズンだった2015年のシーズン終了時も、「2016年の復活の可能性はあるのか、イチローのキャリアは終わったのか」が議論されたことに触れた。

「2018年に大リーグのロースターに加わることは可能だ」と続けたが、「おそらく(オファーがある場合は)チームの再建を目指す球団で、代打とベテランとしての役割、もしくは商業的な理由としてだろう」と
イチローへの獲得オファーを行うチーム像を報じた。

 もしイチローが来季もメジャーでプレーを続けるとなれば、2012年に45歳でプレーしたオマー・ビスケル以来の野手となる。これは1986年のピート・ローズ以来、フリオ・フランコを含めて3人目となる。

同記事では、「(たとえチームが見つからなかったとしても)恥じるべきことは何もない。27歳のシーズンに、日本から大リーグに加わったにもかかわらず、3000本安打を放ち、将来に殿堂入りする選手だ。1年目には、新人王とМVPを獲得している。10年連続の球宴出場とゴールドグラブ賞、40歳を過ぎても現役でキャリア通算打率で.312を保っている」と数々のイチローの偉業を讃えた。

多くのファンの心をつかんできた事実を含め、「これでイチローの大リーグでのキャリアが終わっても、彼の偉業が失われることはない」と結んだ。

またスポーツ・イラストレイテッド 誌も、「マーリンズ、安打王イチロー・スズキの球団オプション行使せず、フリーエージェントへ」との見出しで記事を掲載した。「マイアミでの身近な時代が終わりを告げた」とし、イチローのキャリアの終焉の可能性を伝えた。

記事では、これまでのキャリアや、イチローが50歳までプレーする希望を持っており、シーズン後もマーリンズの施設で練習に励んでいることを紹介した。

「来シーズンに彼に機会を与えるチームがあるかどうかという問題もあるが、彼は、引退の準備を全く進めていないことは確かだ」と、イチロー自身が引退を決意する可能性がないことを指摘したが、執筆者のジョン・テイラー記者は、実際に契約を希望するチームが現れるかについては悲観的な見方を示した。

その上で、「どのような形で終わろうと、もし、これがイチローを見る最後だったしても、過去20年近くの間、もっとも偉大な純粋な打者の1人を見れたことは喜びだった」とし、最後は、マイアミ・ヘラルド紙のクラーク・スペンサー記者の3月の記事を引用した。

「今はただ、彼がスパイクを脱ぐ日がどのようなものか予測通りにならないことを願いたい。3月にスペンサー記者に語ったように『ただ息絶えるだけ』とならないことを」と締めくくっている。

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