東京ドーム(ペイレスイメージズ/アフロ)

 乃木坂46の「真夏の全国ツアーFINAL」の東京ドーム公演初日は成功を収めたが、会場外での一部ファンのマナー問題が持ち上がっている。だが、これは乃木坂……いや、アイドルファンだけの問題でもないようで……。

「音漏れ応援」、「会場推し」など迷惑行為が横行

 マナー問題というのは、いわゆる音漏れ応援。入れなかったファンが会場前に集まり、中からの音漏れを利用しコールなどをするのだが、警備員が「これからドームでライブできなくなりますよ」と注意してもやめなかったという。ファンの間からも、これを迷惑行為として「外で大きな声を出さないで欲しい」「乃木坂46の夢が叶った東京ドーム、今後使えなくなったらメンバーが悲しみます」といった、自制を促す声がネット上にあがっている。
 
 チケットが入手できなかったなどの理由で、どうしても見たかったコンサートに入れず、せめて少しでもそばで応援したい……そんなファンの気持ちは、もちろんいまに始まったことではない。乃木坂46はおろかAKB48もまだできる前から、ハロプロの会場でもこうしたことはあったし、「会場推し」というものもあった。しかしそれは、会場前で音漏れをもとに派手にコールすることが目的というよりは、会場限定グッズの購入やファン同士の交流を目的とする意味合いが大きかった。外でサイリウムを振ってコールをするために集まるのではなく、ファン同士、グッズの交換などをしながら応援する気持ちを共有する楽しさを味わうため、というニュアンスが強かったのだ。

男性アイドルやロックバンドファンの中にも

 一方、男性アイドルでも同じような騒ぎは起きる。一例としてはジャニーズの人気グループ・嵐のコンサートでも過去、音漏れを目当てにきたファンが会場前だけでなく、付近の公園や住宅街にまで入り込んだことが問題視された。V6の20周年コンサートでは、長時間に渡り会場外で応援しているファンのため、コンサート中にスタッフが扉を開けたことが物議をかもした。20周年という特別な節目でもあり、この気遣いに感動の声が上がったが、騒音問題やマナー違反を危惧する声も少なからず出た。グッズだけ買って帰宅したり、行きたい気持ちを抑えて自宅で我慢していたファンからは悲しむ声が上がったのも事実だ。

 さらにいえば、別にアイドルだけに限ったことではない。規模は小さいがライブハウスレベルの話になれば、日常茶飯事ともいえる。さほどメジャーではないロックバンドの公演でも、音漏れ参戦ファンによるゴミのポイ捨てや近隣の民家の玄関前での出待ちなど、迷惑行為が常態化しているようなケースもある。ファンがバンドの価値を下げているのだ。

 乃木坂46の東京ドーム公演はきょう8日も行われる。ファン側の自治あるいは自制がどこまで機能するか。

(文・志和浩司)