日本の若者は内向き志向が強いといわれます。そんな中、海外をフィールドにしたドキュメンタリー写真家の道を選んだ人がいます。

 香川県出身、森佑一さん(32)は2012年に写真家になり、この夏からは本格的にフリーランスとして活動することを決断。8月フィリピン、ミンダナオ島のマラウィ国内避難民、10月はミャンマーを追われたロヒンギャの難民を、そして現在はヨルダンでイエメン難民取材中です。なぜ、難民を追いかけて、厳しい環境での取材を決めたのでしょうか。思いを尋ねました。

8月から世界の難民を取材

ロヒンギャの難民キャンプで子どもたちに囲まれた森佑一さん=写真後列右から2人目(本人提供)

── カメラマンになるまでの経緯、理由を教えてください。

 2011年ごろ、フォトジャーナリズム月刊誌Days Japan(https://daysjapan.net/)を購読するようになったのがきっかけで写真家として活動することを志すようになりました。東日本大震災の被災地を訪れた2012年1月より活動を始め、反原発デモ、広島、長崎、沖縄等、おもに日本国内を撮影していました。

 2012年5月にはDays Japanフォトジャーナリズム学校に3期生として参加し、ワークショップを通してフォトジャーナリズムについて学びました。これまでは他の仕事をしながら休日など時間がある時に撮影していましたが、2017年8月より本格的にフリーランスとして活動することを決めました。

 活動を始めた理由としては、世界中の紛争をはじめとした社会問題に関するドキュメンタリー写真を掲載するDays Japanを通して、言葉を介さない伝達手段としての写真の可能性や報道における視覚イメージの重要性を感じたためです。言葉や文章で出来事を伝えることはもちろんできますが、写真や動画といったイメージは言葉と違い、多くの情報を瞬間的に伝えることができます。また見る人の印象に強く残ることがあり、結果的にある種の社会的インパクトに繋がることもあります。

 また大学を卒業後、自分自身、将来どう生きていこうか模索しており、NGOなどで働き、国際協力に携わりたいと漠然と思っていました。そんな中、ドキュメンタリー写真というものに関心を持つようになり、自身の興味や適性と照らし合わせて、写真という手段で社会と関わっていくことが自分にとってベストな生き方なのではないかと思うようになりました。

── 現在の活動と発表方法はどのようなものですか。

 現在は貯蓄を切り崩しつつ、フリーランスとして海外で取材活動を行っています。今年8月末にフィリピン、ミンダナオ島のマラウィ国内避難民を取材し、10月半ばにはバングラデシュ、コックスバザール県にあるロヒンギャ難民キャンプを取材、そして現在は、ヨルダンにてイエメン難民の取材をしています。

 撮影した写真や記事の発表方法としては、主に自身が運営するホームページやSNS上にて写真にキャプションを添えて発信しています。そして取材後はその他メディアでも写真や記事を使用して頂こうと売り込みを行っています(今のところほぼ成果は上がっていませんが)。今後は写真展を実施して、また違った形での発信も考えています。