不動産大手のレオパレス21が、AIスピーカーを標準で備えた賃貸住宅の提供に乗り出しました。住宅とセットにすることでAIスピーカーの導入に弾みがつきそうです。

レオパレス21のプレスリリースより

 レオパレス21はスマート家電に関連した製品を開発しているベンチャー企業のグラモと提携し、グラモが開発中のAIスピーカーを搭載した機器をレオパレスの賃貸住宅に標準装備します。導入開始は2018年からで、年間約1万戸への導入が予定されています。

 導入される機器には、赤外線やBluetoothによるリモコン機能が内蔵されており、エアコンやテレビ、照明など、備え付けの家電がスマホや音声を通じて操作することができます。また、スマートロックとも連動しており、玄関の鍵を解錠すると、エアコンをオンにするといった操作も可能となります。操作はスマホにインストールしたアプリから行うか、もしくは機器に導入されているAIスピーカーを使って音声でも実施できます。AIスピーカーは、入居者向けの情報提供サービスにも使われる予定となっており、機器に話しかけるだけで、ゴミ捨ての曜日案内や宅配便の受け取り案内などを聞くことができます。

 今年はグーグルやLINE、アマゾンなど各社が一斉にAIスピーカーの販売を開始するなど、日本にとってはまさにAIスピーカー元年となりました。賃貸住宅とセットになることで、こうしたサービスの普及が加速すると考えられます。AIスピーカーは一度使うとやみつきになってしまうともいわれていますから、数年後には家の中の光景が大きく様変わりしているかもしれません。

 一連のAIによる制御は、設置された機器の内部ではなくクラウド上にあるサーバーで実施されますから、外出先でスマホを操作すれば、家の中の家電をコントロールすることも可能です。しかしながら、外部のサーバーで家の中の家電を制御できるということは、家電のオン・オフに関する情報が外部に蓄積されているということでもあります。

 家電製品の利用状況が分かれば、利用者の属性をかなりの部分まで把握できますから、これは事業者にとって宝の山であり、利用者側も、より便利なサービスを受けられるのであれば、こうした情報を積極的に提供してもよいと考えるかもしれません。一方で、こうしたプライベートな情報は部分的であっても外部に提供したくないという人もいるはずです。

 新しい技術の発達を止めることはできませんから、サービスの利用で集められた情報をどう活用していくべきなのか、社会的なコンセンサスを得ていく必要がありそうです。

(The Capital Tribune Japan)

この記事が気に入ったら「いいね!」をお願いします