[写真]長野県が開設した「信州ごみげんねっと」

 ごみの減量日本一の長野県が、ごみや食品ロスを減らすための情報発信を進める専用のサイト「信州ごみげんねっと」を開設しました。市町村や市民団体などと連携して、ごみ減量をさらに進める狙い。捨てるごみを減らすとともに「残さず食べる」ことなども呼び掛ける独自のキャンペーンを進めています。

【写真】ごみ排出量の少なさ“日本一” 長野県が目指す「800グラムの壁」

1日1人当たり「800グラム」目指す

[写真]「ミニトマト2個分のごみ減量」で800グラム突破を目指す長野県(ポスターから)

 長野県は環境省が公表した2015(平成27)年度実績の一般廃棄物処理事業実態調査で、1日1人当たりごみ排出量が836グラムと、都道府県の中で最も少ない排出量でした。2位は沖縄県の841グラム、3位は滋賀県の843グラム。

 同県は2008年度には5位で、その後4位、3位と順位を上げ、2013年度は2位に。14年度にトップに立ち、15年度は前年度比2グラム減量させて1位を守りました。県はこれをきっかけにごみ減量対策を本格化。「ごみの量800グラム達成を目指す」として力を入れています。

 「信州ごみげんねっと」の開設はこうした減量促進対策の一環。800グラムを目指す「チャレンジ800」キャンペーンのほか、ごみの排出に関連する「食べ残し」を減らす県民運動や、宴会などで料理をしっかり食べる「残さず食べよう! 30・10(さんまる・いちまる)運動」などを、ネット上からも呼び掛けます。

宴会の最初と最後は料理を楽しもう

 「30・10運動」は松本市発祥の運動で、「宴会の最初の30分と最後の10分は自分の席に着いて料理を楽しみ、食べ残しを減らそう」というユニークな呼びかけ。宴席では最初からお酌に回ったり、出席者同士で話し込んだりして料理に手が付かず、農水省の外食調査(2015年度)によると、「出された料理の7分の1が食べ残しとして捨てられている」のが実情です。

 このため30・10運動に取り組んでいる企業や団体、飲食店などにあらためて参加宣言を呼びかけ、宣言した企業などをネット上で紹介しています。

 サイト上では、松本市と同市消費者の会波田(はた)地区が、家庭で不用の食器をリサイクルしている活動などを紹介。軽井沢のホテルで披露宴の食べ残しを減らすためにメニューの当日選択制を導入して生ごみを16%減らした例も掲載しました。

 企業では、大町市の電機関連工場が不良品低減活動に取り組み、製品不良廃棄物を72%減らした例も。この工場では製品の洗浄液の再生利用を進めて、再生比率を40%から75%に向上させたとしています。

 一般家庭でできるごみ減量のこつとして「店で買い過ぎない」「家で作りすぎない」「外では注文しすぎない」などを挙げています。このほか、ごみ減量関連のイベントや、市町村の取り組みも紹介し、ごみ対策の機運の盛り上げを図っています。


■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者・編集者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説