復帰2戦目でGP優勝を飾った宮原知子が五輪代表レースでリード(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

フィギュアスケートのグランプリシリーズの最終戦「スケート・アメリカ」で宮原知子(19、関大)が優勝。約9か月のブランクを作った左股関節疲労骨折からの復帰2戦目で、2015年のNHK杯以来となるGPシリーズ2勝目を記録した。

キス&クライで、担当の濱田美栄コーチが思わず歓喜の声を挙げた。宮原自身も「順位としては、まさか優勝できるとは思っていなかったのでいい演技ができてよかったと思います。今できることはできたと思います。点数的に目標は達成できたので、もっともっと伸ばしていけるようにがんばりたいです。この大会はまだ通過点。全日本にむけて手直しをしたり練習をがんばっていきたいです」と、手ごたえを口にした。

それもそうだろう。復帰戦となったNHK杯ではミスを連発して5位。復活への兆しを見せたが、この「スケート・アメリカ」で、確かな結果が出なければ、五輪代表チケットを獲得するためには、もう暮れの全日本選手権での一発勝負になるところだった。

その背水の復帰第2戦で自身GPシリーズ2度目となる優勝を飾ったのである。しかも、ショート70.72点、フリー143.31点で計214.03点の高得点をマークした。今季の日本人のパーソナルベストで言えば9月のロンバルディア杯で樋口新葉(16、日本橋女学館高)が出した217.63点に次ぐ高得点である。

さらに宮原にとって朗報も。GPシリーズでの獲得ポイントトップのエフゲニア・メドベージェワ(18、ロシア)の右足中指の骨折が判明。GPファイナルは欠場濃厚で7位につけている宮原が繰り上がりで出場できる可能性が高まった。12月7日から名古屋で開催されるGPファイナルで樋口よりも上位で表彰台に上がることになれば、五輪代表レースで、ここまで一番後ろを走っていた宮原が、逆転で平昌五輪出場切符をほぼ手中に収めることになる。

 元全日本2位で後進の指導を行っている中庭健介氏も、「宮原さんがスケート・アメリカでインパクトを与える演技を見せたことで、先にGPファイナル出場を決めている樋口さんとの2人が、現状、五輪の代表争いで抜け出したように感じます。今季のパーソナルベストも樋口さんが1位で宮原さんが2位です。GPファイナルの結果と、内容次第では表彰台に立ち日本人最上位となった選手が事実上の内定となる可能性も否定できないでしょう」という見方をしている。

 宮原はフリーをノーミスで滑った。