コンビニチェーンのミニストップが、すべての店舗において成人向け雑誌の販売を中止することになりました。大手コンビニが動いたことで、こうした動きが加速する可能性が高まっています。

成人雑誌の販売中止を伝えるミニストップのプレスリリース

 同社はイオン傘下のコンビニで、全国で約2200店舗を展開していますが、来年1月からすべての店舗で成人向け雑誌の販売を中止します。販売中止のきっかけは本社がある千葉市からの働きかけであったと説明していますが、理由はそれだけではないでしょう。

 このところコンビニは女性客の来店が増加しているといわれます。働く女性の増加など、顧客のライフスタイルの変化に伴い、コンビニにもスーパーのような品揃えが求められています。実際、コンビニ最大手のセブン-イレブンは、店舗レイアウトの変更に踏み出しており、総菜や冷凍食品を拡充していく方針です。

 これまでのコンビニは、顧客がアクセスしやすい位置に雑誌を配置して、顧客の来店を促す仕組みになっていました。そのひとつの手段が成人誌だったわけです。しかしコンビニに来店する顧客層が変わっている以上、同じ手法による効果が薄まってくるのは当然といえるでしょう。

 こうした事情に加え、雑誌の販売見通しが変化しているという事情もあります。今でも成人誌はコンビニの中では売れる商品のひとつですが、購入するのは圧倒的に高齢男性といわれています。若年層はこうしたコンテンツを紙では入手しませんので、この市場はいずれ縮小することが確実です。実際に販売が落ち込む前に対処できた方が、事業者としてはリスクが少なくなります。

 この動きは他の小売店などにも波及する可能性があります。上記の理由に加え東京オリンピックの開催が近づいてきたからです。日本は街の景観に対する認識が特殊な国といわれています。

 街中の小売店に成人誌がごく普通に陳列されているのは日本くらいですし、性産業の店舗があちこちで目立つカンバンを掲げているというのも諸外国から見ると奇異に映ります。パチンコは、法律上は賭博ではありませんが、これを賭博に近いサービスとみなした場合、一般的な街の中心部に賭博場が軒を連ねているという国は、おそらく日本だけでしょう。

 ミニストップの決断をきっかけに同じような動きが出てくる可能性は高いと考えられます。

(The Capital Tribune Japan)

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