キヤノン初のコンパクトデジカメにAPS-Cセンサーを搭載したPowerShot G1 X Mark III

 キヤノンの高級コンパクトデジタルカメラ「PowerShot G」シリーズのフラッグシップに位置づけられる「PowerShot G1 X Mark III」が2017年11月30日に発売された。注目は、同社では初めてコンパクトタイプのデジカメにAPS-CサイズのCMOSセンサーを搭載したこと。しかも、カメラ業界を見渡してもコンパクトタイプのデジカメにAPS-Cセンサーを搭載し、さらにズームレンズまで搭載した機種は稀である。幅11.5cm、重さ399gという小型軽量のボディに、デジタル一眼レフ並みの撮像素子を備えた“リトルモンスター”の実力をチェックし、その誕生秘話を開発担当者に聞いた。

ミドルクラスのデジタル一眼レフと同じセンサーを搭載

センサーの大きさ比較。一般的なコンパクトデジカメが採用している1/2.3型センサーと比べて、その大きさが理解できるだろう(※実寸大とは異なる)

 なんといっても「PowerShot G1 X Mark III」の大きな特徴は、撮像センサーの大きさによる画像の高精細さである。有効約2420万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーは、キヤノンの中級デジタル一眼レフ「EOS 80D」、エントリー機種「EOS 9000D」や「EOS Kiss X9i」と同じ。つまり、画質だけで言えばデジタル一眼レフに匹敵する結果を得ることができるというわけだ。前モデル「PowerShot G1 X Mark II」が1.5型センサー搭載だったことを考えると、撮像面積は実に1.42倍と大型化されたことになる。

 撮像センサーのサイズが大きければ、より多くの光を集めることが可能となり、特に色を詳細に再現できるため、精緻な描写の画像を得られる。ただし、撮像センサーが大きくなると、必然的にカメラボディ自体も大きくなって、ユーザーの使い勝手という面でマイナスポイントとなる。そのため、これまでコンパクトデジカメに大型の撮像センサーを搭載するのは難しいと言われてきたのだ。ちなみに、新型のスマホ「iPhone X」のカメラに搭載されている撮像センサーは1/2.9型(広角側。望遠側が1/3.6型、インカメが1/4.6型センサーを搭載)と言われている。