神奈川大のエース、鈴木健吾は前大会でも区間賞(写真・アフロ)

「柔」と「剛」という表現は言い過ぎか。でも、それぐらい持ち味の違うエース2人が箱根駅伝“花の2区”で激突する。前回2区で日本人歴代5位の1時間7分17秒で区間賞を獲得した鈴木健吾(神奈川大4年)と、今季1万mで日本人学生歴代4位の27分47秒87をマークした塩尻和也(順大3年)だ。

 今季の2人を振り返ると、5月の関東インカレは、神奈川大が2部で順大は1部のため直接対決はなかったが、ともに1万mで日本人トップ。2人は今夏に行われたユニバーシアードの銅メダリストでもあり、鈴木がハーフ、塩尻が1万mでメダルを獲得した。出雲駅伝は鈴木が欠場して、塩尻は3区で区間賞。全日本大学駅伝は鈴木が最終8区で逆転Vを演じると、塩尻は2区で10人抜きを見せている。

 今季は“真剣勝負”の場でなかなか交わることのなかったふたりだが、箱根駅伝のエース区間である「2区」で対峙することになる。

 鈴木は前回の箱根駅伝が終わってから「2区の日本人最高記録(1時間6分46秒)」と「東京マラソン」を目指して、トレーニングに取り組んできた。6月に右股関節を痛めてトレーニングができない時期があったものの、「8割ほど」の状態で迎えた全日本大学駅伝で快走する。17秒先行していた東海大・川端千都に2.4km付近で追いつくと、悠々と逆転。8区19.7kmを57分24秒で走破して、日本人歴代2位の好タイムを叩き出した。

 10月前半の大島合宿では、マラソンを見据えて35km走や40km走も実施。12月も東京マラソンに向けて走り込んだ。大後栄治監督は、「気持ちの面では箱根駅伝の2区は東京マラソンの刺激という感じで、肩の力を抜いて、臨むことができればいいのかなと思います」と話す。鈴木も「日本人最高記録を出したいという気持ちはありますけど、本番までの準備や体調管理で大体の結果は決まってくる。タイムには執着せずに、いま自分がやるべきことを淡々とやっていきたいです」と気負いはない。

 一方の塩尻はスピードが魅力の選手だ。2年時はリオ五輪の3000m障害に出場。今季は5000mで日本人学生トップの13分33秒14をマークすると、11月25日の八王子ロングディスタンス1万mを日本人学生歴代4位の27分47秒87で走破した。今回は「1時間7分30秒切りをひとつの目標に、7分を切るところまでいきたい」と1時間6分台を視野に入れている。

 同時に「学生ナンバー1という意識はないですけど、負けたくない部分はありますね。鈴木さんが1時間6分台を狙うなら、こっちもそれを上回るような記録を狙っていきたいです」とライバル心を燃やしている。

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