築地市場に並べられた生鮮マグロ=2018年1月5日(山本宏樹/deltaphoto)

東京・築地市場で5日早朝、新春恒例の初セリが開かれた。初セリに先立って卸売業者を代表して登壇した第一水産の田口弘之社長は、「住み慣れた築地でのあいさつも今年が最後になりそうです。築地市場に残された数カ月、私たちは集荷に努力します。世界に冠たる築地ブランドを豊洲ブランドにかえるのは築地市場で働く私たち一人ひとりの責務と考えています」と語った。

迷走した移転問題は2018年10月に豊洲へ移転することで決着しており、このまま順調に計画が進めば築地での初セリは今年が最後になる。

築地市場はもともと、16年11月に閉鎖して豊洲へ移転する予定だったが、直前の同年8月に東京都の小池百合子知事が移転延期を表明した経緯がある。そのため、16年の初セリも「最後の初セリ」と言われた。その後、豊洲の土壌再調査などを経て昨年6月に改めて移転の基本方針が示され、12月には都と市場業界団体が豊洲市場を今年10月11日にオープンすることで合意した。

東京・築地市場で行われたマグロの初セリ=2018年1月5日(山本宏樹/deltaphoto)

最高値となったのは青森・大間産の生鮮クロマグロ(405キロ)で、中卸業者のやま幸(本社・東京)が3645万円で落札した。一方、キロ単価では、すしチェーン「すしざんまい」を展開する喜代村(同)が競り落とした大間産(190キロ、3040万円)が上回った。

築地の初セリは一時期、競争が過熱し落札価格が高騰したことで注目を集めた。過去最高額は喜代村が13年に落札した1億5540万円(1キロあたり70万円)。翌年以降は、ライバルのすしチェーンが競争を避けたこともあって価格は大幅に下落。14年は736万円(同3万2000円)、15年は451万円(同2万5000円)と落ち着いていたが、16年は1400万円(同7万円)と再び価格が上がり始め、昨年は史上2番目の高値(212キロ、7420万円)となった。

青果のセリの様子=2018年1月5日(山本宏樹/deltaphoto)

同市場では同日、青果の初セリも行われ、葉物や銀杏などが競り落とされていた。

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