阪神の新4番のロサリオは虎ファンの期待に応えることができるのか?

外国人選手の獲得にはリスクがつきもの。阪神も、投手はまだしも、打者ではこれまで、散々痛い目にあってきた。その彼らが、新外国人のウィリン・ロサリオ(28)に、なんと300万ドルの年俸を払う。日本円にして約3億4000万円は、阪神の助っ人の中でも、マイク・グリーンウェル(約3億3000万円)を抜き、史上最高だそう。よほど自信があるとみえる。

 300万ドル(約3億4000万円)の根拠は、彼が2012年と13年に残したロッキーズ時代の成績だろう。
 
【2012年】 打率.270、28本塁打、71打点、出塁率.312、長打率.530、OPS.843
【2013年】 打率.292、21本塁打、79打点、出塁率.315、長打率.486、OPS.801

 三振の確率は2012年が23.2%、2013年が23.4%と低くはないが、他の数字で相殺すれば、お釣りがくる。

 そんな打者がなぜメジャーでの居場所を失ったか。課題は捕手としてのキャッチングにあった。
 特にパスボールでは12、13、14年とリーグワーストを記録。ロッキーズはそれでも我慢して起用していたが、2014年に打撃成績が下がり、捕手としての成長に限界が見えると、一塁へコンバートした。
 裏には、打撃に専念させれば……という思惑も透ける。ただ、ボール球を追いかける癖がなおらず、さらには右投手を打てない、という欠点が明らかに。ロッキーズはさじを投げ、慌ててトレードパートナーを探したものの、手遅れだった。

 弱点についてもう少し補足すると、前者に関しては、ボール球を振る確率が、大リーグ5年の平均は38.7%。2013年には40.4%を記録。もう相手投手は、ストライクゾーンで勝負する必要がなくなった。

 また右投手と敵地が苦手。通算では対右投手に対する打率が2割5分4厘で、対左投手が3割1分9厘。ヒッターズパークとして知られるホームのクアーズ・フィールドでは3割9厘の打率を残しているが、敵地では2割6分ちょうど。2014年には、敵地で右投手と対戦した場合の打率が1割5分8厘と低迷。翌年、「一塁の守備も無理」という判断が下ると、当時26歳だった彼の将来は、対左投手専用の指名打者という極めて限られたものとなった。

 さて、ロサリオは、そうした経緯があって韓国に新天地を求めたわけだが、そこでは、2016年、2017年とも3割以上の打率を残し、2016年は33本塁打、120打点。2017年は37本塁打で111打点と結果を残した。  よってこのオフ、2匹目のエリック・テームズ(韓国で活躍した後、昨年、大リーグに復帰して31本塁打を記録)を狙うメジャーのチームが現れるかとも報じられたのである。

 しかしながら、おそらく本人も望んだであろうメジャー復帰は、実現せず。阪神を上回るオファーがなかったのだろうが、ではいったい、阪神はこれだけの巨額投資をきっちり回収できるのか。