テニスの全豪オープンでは、40度に達する異常な猛暑が問題となり選手を悩ませているが、世界ランキング1位のラファエル・ナダル(31、スペイン)が、その酷暑の中で、ライバルのロジャー・フェデラー(36、スイス)の試合だけがナイターを中心に組まれ優遇されていることを皮肉り、大会主催者を批判した。
 FOXスポーツ・アジアが「ナダルがフェデラーの試合がすべて夜に組まれている優位性を皮肉った」との見出しで伝えたもの。

「多くの選手が太陽の照りつける中でのプレーを余儀なくされているが、フェデラーだけは今週、3試合続けてナイター試合が組まれた。多くの選手が夜の試合を希望しているが、ナダルは『恩恵を受ける選手が限られている』と示唆した。実際、その選手はたった1人だ」と報じた。

 ナダルは、直接、フェデラーを名指しで批判したわけではなかったが、3回戦すべてをナイターで戦ったのは、フェデラー1人だけ。ナダルは1、3回戦はナイター開催だったが、2回戦は日中に戦っている。
 
 ナダルは、猛暑でのプレーについて「安全ではないケースが時々ある。健康面で少々危険となることは確かだ。コート上で選手が苦しむ姿を見るのは良いことではない」と答え、「もし次の日にプレーしなければならないとすれば、日中か、夜にプレーするかで違いが出るだろう。日中の試合は、気温が上がれば体の制御を失うことがあるので危険だ。それは相手も同じことだが、夜の試合を多く試合が組まれている選手もいる」と、フェデラーだけが優遇されているスケジュールを暗に皮肉った。

 またナダルは、フェデラーだけが優遇されている理由について、「メディアは、なぜ夜に試合を組まれる選手と日中に試合をする選手に別れているかの理由を知っているはずだ。テレビ中継があり、売らねばならないチケットがあり、他選手よりも(グランドスラム制覇を)達成している(人気)選手がいる。だから、そういう何人かの選手はプライムタイムで試合をし、他は(その時間に)試合を組まれないんだ。理解するのは簡単だ。公平か、不公平かということではないんだ」という分析を口にした。

 一方、フェデラー自身も、「おそらく60選手くらいが(夜の試合日程)を要求していて自分もその一人だ」とナイターゲームを要求していたことを否定していないという。

「夜から日中、おそらく、その後、また夜へと日程を変える必要がなく、同じリズムでいられるのはありがたい。日中に試合することは気にしていないし、(組まれたとしても)そのコンディションでベストを尽くすだけ。トップに位置したければ、どのような状況でもプレーしなければならないからだ。だけど、この酷暑では、ナイターでプレーすることが助けになっていることも確かだ」ともコメントしている。

 フェデラーは3回戦でリシャール・ガスケと対戦するが、この試合もナイターゲームで行われる。

 またESPNは「ナダルが全豪オープンのコンディションを『危険』と烙印した」との見出しで、ナダルが主催者へ暑さ対策の見直しを求めていることを伝えた。ナダルは、大会5日目の3回戦でダミール・ズムルをストレートで破った試合後に、「この暑さは選手の健康にとって安全でない」との懸念を明らかにしたという。
 ノバク・ジョコビッチも「酷い」「もう限界だった」と、試合後に訴えていたが、大会主催者はプレーを続行させていた。ナダルは、これらの状況を受けて発言した。

 異常気象からくる全豪の猛暑問題は、まだまだ現場を混乱させ続けそうだ。