群馬・長野県境の草津白根山が23日に噴火し、気象庁は噴火警戒レベルを「入山規制」の3に引き上げました。警戒レベル「1」の状態からの噴火発生で、今回の噴火では噴火速報が発表できませんでした。ここ数年、各地で火山の噴火が相次いでいますが、「噴火速報」や「噴火警戒レベル」はどういうものなのでしょうか。

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●噴火速報

 「噴火速報」は、気象庁が常時観測する阿蘇山や御嶽山、今回の草津白根山など50の活火山が対象になっています。初めての噴火だった場合や、噴火が続く火山でそれ以前を上回る規模の噴火を確認した場合に発表しています。2014年9月に多くの登山者らが犠牲になった御嶽山(長野・岐阜県境)噴火を受け、2015年8月から導入されました。

 ただ今回、気象庁は噴火速報を発表できませんでした。噴火の確知は、遠望カメラと地震計、空振計などの観測によって行いますが、気象庁によると、カメラでも空振計でも明瞭な動きは確認できず、震度計で火山性微動は確認できたものの、噴火ではない場合もあるため、断定できなかったといいます。

●噴火警戒レベル

[図表]噴火警戒レベルとは

 「噴火警戒レベル」には5段階あります。レベル1は「活火山であることに留意」。火山活動は基本的には平穏で、警戒の対象は火口内などに限られます。レベル2は「火口周辺規制」。火口周辺への立ち入りが規制されます。ただ、レベル1と2までは、周辺住民らの居住地域では通常の生活が送れるとしています。

 レベル3は、今回の草津白根山と同じ「入山規制」。対象は火口から居住地域近くまでに広がり、登山・入山規制などの対応が取られます。住民らは今後の火山活動に注意しつつ、通常の生活を送るイメージになります。

 レベル4と5まで進むと、これは「特別警報」に当たります。数十年に一度レベルの大雨の際にニュースなどで耳にしたことがあると思いますが、こうした噴火や大雨のほか、内陸まで被害が及ぶ大津波の恐れがある場合にも発表されます。噴火警戒レベルの4は「避難準備」で、居住地域に大きな噴火が被害をもたらす噴火が予想される場合、レベル5は「避難」で、居住地域に大きな被害をもたらす噴火が現に発生した場合、あるいは発生の可能性が切迫している場合になります。

 噴火警戒レベルは、前述の常時観測が必要な50火山のうち、現在38の火山で設定されています。

 これらは気象庁と地元自治体との間で“居住地域まで「何キロ」に危険が迫ったら「レベル何」”というように、噴火の影響範囲と程度に応じた警戒レベルの設定と、地域の防災避難計画の策定などの協議が済んでいる火山です。今後、人が住んでいない硫黄島を除く残りの11火山でも設定を進めていくことになっています。

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