五輪に向けて急成長の坂本花織が最後の前哨戦となる四大陸選手権で初V(写真は全日本選手権時のもの。アフロスポーツ)

フィギュアスケートの四大陸選手権が26日、台湾の台北アリーナで行われ、女子シングルスのフリーではSPで2位だった平昌五輪代表の坂本花織(17、シスメックス)が自己ベスト更新となる142・87点で合計214・21点とし、0.40差があったSP1位の宮原知子(19、関大)を逆転して初優勝を飾った。坂本は、SPでも国際スケート連盟(ISU)公認大会初の70点超えとなる自己ベストの71・34点を記録していた。2位には三原舞依(18、シスメックス)が入り、五輪代表の宮原は3位で、日本女子が表彰台を独占した。五輪に向け急成長の勢いを感じさせる坂本の初優勝をさっそくISUの公式サイトが取り上げた。

「坂本、四大陸選手権の表彰台へ日本進撃を導く」との見出しで「世界ジュニア選手権銅メダルの坂本花織が優雅な滑りを見せて金、2017年四大陸選手権覇者の三原舞依が銀、2016年四大陸選手権覇者の宮原知子が銅だった」と伝えた。日本が同大会の表彰台を独占するのは2003年(村主章枝、荒川静香、中野友加里)、2013年(浅田真央、鈴木明子、村上佳菜子)に次いで3度目となる。

 坂本がノーミスでまとめたフリーの演技について「自信にあふれ、リラックスしているように見えた。フリーの曲『アメリ』に合わせ、3回転フリップ―3回転トウループ、2回転アクセル―3回転トウループー2回転トウループのコンビネーションジャンプに加え、4つの3回転ジャンプとレベル4のステップを披露した」と表現した。

 同サイトでは、「去年ここではジュニア世界選手権で滑っていて、ショート、フリーともにきれいに滑れたので、このリンクでは良い思い出があります。自信を持って、気分よく滑れました」という坂本のコメントも伝えている。

 FSでは3回転サルコーで転倒。SP首位から3位に転落した宮原についても同サイトは記事化。

「SPで首位だった宮原は、フリー曲の『蝶々夫人』に合わせ、4つの3回転ジャンプを成功、絶妙なスピンも見せたが、2つの3回転ジャンプが回転不足で、3回転サルコーで転倒。フリースケートは135.28点で合計207.02点とし、19歳は3位に順位を落とした」と、演技結果を伝え、「今日の演技にはとても後悔している。ここに来た時、ジャンプは完璧でなく、それが少し不安で自信に影響した。自分の気持ちの問題。もっとメンタルで強くなる必要があります」と宮原の声も掲載した。

 五輪スポーツの情報サイト「inside the games」も「ISU四大陸選手権で日本女子が表彰台を独占」との見出しで、坂本の優勝と日本女子の表彰台独占を伝えた。

記事では、坂本の滑りに注目。「世界ジュニア選手権銅メダルの坂本はSPで2位だったが、金メダル獲得のために魔法のようなフリースケートを披露した」と表現した。

 坂本は、右足小指にできた魚の目の痛みに苦しみながらも、FSでは技術基礎点が1・1倍になる演技の後半に5つのジャンプを組み込むという攻撃的なプログラムをノーミスでまとめた。昨年のGPシリーズのスケートアメリカ、五輪選考会となった全日本選手権と、続けざまに210点以上をマーク。世界のフィギュア界にも、その急成長ぶりを印象づけているようだ。
 欧州選手を対象としない四大陸選手権には、平昌五輪での最大ライバルとなる世界女王のエフゲニア・メドベージェワ(18)、新星のアリーナ・ザギトワ(15)らのロシア勢は出場していないが、坂本が十分にメダル争いに参戦できることを強烈にアピールした。

ちなみに、この記事では、女子のフリーの前に行われたペアで、リョム・テオク、キム・ジュシクの北朝鮮組が銅メダル獲得したことにも触れ、「北朝鮮のペアが来月に平昌(五輪)で自国の参加が多く議論される中、メダルを獲得した」と、ピックアップした。「2人は、韓国平昌五輪大会への参加資格を持った唯一の選手だったが、参加の締め切りを逃していた。しかし、今、2人はIOC(国際オリンピック委員会)がスイスのローザンヌで開いた歴史的な会議によって決定した北朝鮮から参加する22選手に含まれている。リョムとキムのメダルは、ISU公認の大会で北朝鮮初のメダル獲得となった」と伝えている。