ジャニーズ事務所が所属タレントの写真のネット掲載を解禁したことが、大きなニュースになっている。記者会見や囲み取材、舞台あいさつといった登壇時の写真に限り、ジャニーズ事務所が許可して取材に呼んだWebニュースサイトで使用することについて、枚数など一部制限はあるものの可能となった。その”解禁第1号”となったのが、1月31日の夜に日本外国特派員協会で行われた関ジャニ∞の錦戸亮(主演映画『羊の木』の会見)だ。が、筆者も記念すべきその場にカメラマンとして居合わせた。

これまでの厳しい管理は、ジャニー喜多川氏の出身地の影響も

 近年、Webの影響力を無視することが難しくなってきたという時代の流れもあるだろうが、昨秋にも日UAE親善大使に任命された滝沢秀明の写真が、外務省ホームページなどに掲載されたことが話題になった。さらに過去にさかのぼっても、滝沢の写真がNHK大河ドラマ「義経」の公式ホームページに掲載されたことがあった。また、嵐の相葉雅紀の写真と動画がメルセデス・ベンツのホームページに掲載されたりするなど、例外的に解禁されたことはこれまでにもあった。公共性やブランド感をめぐり、双方が話し合った結果とみられる。

 タレントの露出を事務所側で徹底的にコントロールしたいのと、デジタルデータで勝手にコピーされると生写真や写真集などの売れ行きに悪影響があるのでは、という懸念があったのも事実だろう。一説によると、社長のジャニー喜多川氏が、パブリシティー権を財産権とする米カリフォルニア州の出身であることも、権利関係の管理にシビアな文化となった要因といわれる。

話題があっても肖像なしの不自然さが解消に

 しかし現代はSNSによってネットの拡散力がクローズアップされる時代で、紙媒体もWebメディアを持つケースが珍しくない。筆者も新聞記者時代、紙面用には写真付きで掲載された記事なのに、同じ記事をWebに載せるときには写真はなく文章だけ、といったことを経験してきた。写真を入稿する際、間違ってWebに使われることがないように、デジタル媒体では使用不可という但し書きをつけたり、チェックを入れたりする手間は面倒でもあるが、ジャニーズの場合はそれが当たり前だったのだ。

 また、ドラマの制作発表会見などでは、ジャニーズタレントを入れたフォトセッションを撮影した後に、わざわざジャニーズタレントを外してのフォトセッションをもう1回行う、というケースも結構あった。写真を不自然に加工しなくて済むように、撮影の段階からジャニーズタレントを外した写真も主催者側が撮らせたのだ。

 従来はジャニーズタレントが表紙になった雑誌がWebに掲載される場合など、ジャニーズタレントの部分だけ黒や白などの色で切り抜かれてシルエット状になっていたり、不自然な加工が目立った。そんな記憶がまだ鮮明なのか、ネット上では今回の解禁を機に、過去のそういったジャニーズならではの苦肉の策を振り返り、"写真解禁がもう少し早ければ"と題した投稿が盛り上がっている。顔にスタンプをかけてマスクしたり、不自然に光を強くして飛ばしたり、さまざまな事例をあげて「解禁がもっと早ければこうならずに済んだのに」というわけだ。

 今回の錦戸の会見、張り切ってたくさんシャッターを切ったのだが、解禁になったとはいえ残念ながら3枚という制限付きだった。これも近い将来、無制限になる日がくるのだろうか。他にも、いろいろな変化のタイミングがきているのかもしれない。いずれにしても今後しばらく、ジャニーズの動きから目が離せない。

(文・志和浩司)