長野冬季五輪をいまも強く記憶し「もう一度開催したい」との希望も半数以上――。2月7日に長野冬季五輪開催20周年を迎える長野県の世論調査で、県民のこんな意識が明らかになりました。各国・地域から参加した選手や日本勢の活躍は長野県の歴史に刻まれ、「開催は良かった」との評価は90%近く。県民の記憶の財産となったことを示していますが、施設の活用などをめぐっては一部で意見も割れています。

【写真】長野五輪そり競技会場「スパイラル」なぜ休止? 五輪施設のあり方は

最も印象的なシーンはジャンプ団体「金」

[写真]長野冬季五輪で日本は悲願のジャンプ団体金メダルを獲得。その瞬間、船木和喜(右)に駆け寄る原田雅彦(ロイター/アフロ)

 調査は長野県世論調査協会(一般社団法人・長野市)が2017年12月から2018年1月にかけて県内37市町村で無作為抽出した18歳~79歳以下の男女1000人を対象に郵送で調査(回収率62・1%)。1998年2月7日から16日間開いた長野冬季五輪・パラリンピックから県民が継承したものは何か、長野冬季五輪が掲げた目標と精神はどう生かされているかなどを県民意識から探り、その遺産を生かす狙いで実施しました。

 全般的に、長野冬季五輪への関心と肯定的な反応が強く、20年前に長野市を主会場に開いた長野五輪を「知っている」との回答は97%。「知らない」は、当時生まれていなかった10代(18歳と19歳)で19%、幼かった20代で13%でしたが、30代以上はほぼ全員が「知っている」と答えました。

[写真]「特に印象的なシーン」に挙げられた金メダル勢の活躍

 「知っている」と答えた人が、特に印象的なシーンとして挙げた(回答3つ以内)のは「ジャンプ団体の金メダル」が81%と圧倒的。次いで「スピードスケート清水選手の金メダル」63%、「フリースタイルスキーモーグル里谷選手の金メダル」36%、「ジャンプラージヒル船木選手の金メダル」30%などと続きました。

 ジャンプ団体と清水選手は各層を通じて関心が高く、年代別分析では特に中高年に強く記憶されています。ほかに岡崎選手の銅メダルを挙げた人もいました。

[写真]「五輪の遺産」のトップは、県民が待ち望んだ新幹線

 長野五輪を開いたことによるレガシー(遺産)は何かとの問いには「長野新幹線(高崎―長野)の1997年の開通(その後北陸新幹線として金沢まで延伸)」が67%のトップ。「競技施設ができ、スポーツやイベントに活用している」62%、「県内の高速交通網が整備された(五輪道路を含む)」53%と、ハード面の充実が上位を占め、「NAGANOの知名度が上がった」52%などソフト面の波及効果も注目されました。

 ただ、冬季五輪会場から遠い長野県中南部からは「大した恩恵もなく関係なかった」「南信は活性化していないし、南北格差を実感」といった厳しい指摘もありました。

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