激闘王の八重樫(左)が再起リングに立つ。同日に東洋王者の“オリンピアン”清水(右)も防衛戦を行う

元3階級王者の“激闘王”八重樫東(34、大橋)が3月26日に後楽園ホールでインドネシアのフライ級王者、フランス・ダムール・パルー(34)とノンタイトルSフライ級10回戦で再起戦を行うことが10日、横浜の大橋ジムで発表された。昨年5月21日にミラン・メリンド(フィリピン)に1回衝撃のTKO負けを喫してIBF世界ライトフライ王座から転落して以来、約10か月ぶりの復帰戦になる。内容と結果次第で4階級制覇へ向かうのか、引退を余儀なくされるのか、今後のボクシング人生を占うテストマッチとなる。また同日にOPBF東洋太平洋フェザー級王者でロンドン五輪銅メダリストの清水聡(31、大橋)が同級14位のクォン・ギョンミン(25、韓国)と防衛戦を行う。清水も年内世界初挑戦が計画されている。
 
“激闘王”が帰ってくる。

 当初、昨年末のWBO世界スーパーフライ級王者、井上尚弥のアンダーカードで再起戦が計画されていたが、「1年というスパンをあけたかった。どれだけダメージがぬけているかを確かめたかったので。会長にワガママを聞いてもらった」と、自ら申し出てキャンセルした。だが、その後、スパーを再開。大橋秀行会長と松本好二トレーナーから「今の調子なら大丈夫」と再起戦へGOサインが出た。

 今月25日で35歳となる。メリンド戦の敗れ方も、これまでの八重樫では考えられないような内容で、八重樫自身、引退か、現役続行かの逡巡はあった。

「納得がいかなかった。自己満足の世界だけど。今は楽しみと不安が両方」

 ベルトを渡したメリンドが大晦日に行われた統一戦でWBA同級王者の田口良一(ワタナベ)に判定で敗れた。八重樫は、その試合のゲスト解説をしていたが、刺激を受け、「想像通りの試合だったが、リングに戻りたいと思った」という。

 再起イメージも出来上がっている。

「年をいくと練習も効率的になるのですが、もう一度、練習の量にこだわろうかと。いきつくところ気合と根性なんで。質と量の両方を」

 限界への挑戦を決めた背景にはスーパーフライへの階級変更がある。

「不安しかない。僕は骨格が小さいからやるべきことはたくさんある。だから、やりがいもある」