羽生の劇的な金メダル獲得を海外メディアも絶賛した(写真・ロイター/アフロ)

右足故障による3か月ものブランクを乗り越えて平昌五輪で金メダルを獲得した羽生結弦(23、ANA)の快挙を海外のメディアも一斉に報じた。66年ぶりとなる五輪連覇には、冬季五輪通算1000個目の金メダルという勲章まで加わり海外メディアも羽生を称えた。

 英国のガーディアン紙は「フィギュアスケート界の最大のスターである日本の羽生は五輪の金メダルを防衛するという想像できる限り最も満足いく結果で故障からの劇的な復活を果たした。五輪連覇は、1948年、1952年の米国のディック・バトン以来となる」と報道した。

「羽生は耳が聞こえなくなるほどの大声援に囲まれたホームアイスの雰囲気を背景に滑りを披露した」と、会場の様子をレポート。「右足首の怪我が懸念され、(ベストで競技できるのかという)疑念も抱かれていたが、4か月ぶりとなる公式戦で合計317.85得点で終えた。疲れの出る後半に2本の4回転(1本は連続ジャンプにできず減点)とコンビネーションジャンプのすべてを成功させたことで、これらの疑念は、根拠のなかったものであることを証明した」と絶賛した。

 ワシントンポスト紙は、「ネイサン・チェンが”4回転キング”として君臨も羽生が王座を獲得」との見出しを取り、昨年11月のNHK杯の公式練習で負った右足首靭帯損傷の故障を乗り越えたドラマに焦点を当てた。

「五輪前王者で世界王者の羽生は、素晴らしいショートプログラムで五輪記録となる111.68点を記録し、彼に向けられていた(競技への)準備に関する数々の疑問に答えてみせた。残る疑問はフリーでのスタミナだった。昨年秋に深刻な足首の故障に見舞われ、3か月間競技を行っていなかった羽生には、予定される4本の4回転ジャンプを含め、4分40秒のフリーを滑り終えるだけのスタミナを持っているだろうか?という疑念があった」とした上で、「しかし、彼は忍耐の限界に達しながらも、表現力豊かな演技を披露するのに十分なスタミナを持っていた」と称えた。

 演技内容についても詳細に紹介。

「『SEIMEI』の音楽に乗り、力強い滑りを見せた羽生は、2度あったジャンプのミスでも氷上に手をつかずに切り抜けた」と、後半、着氷でバランスを崩して単発に終わった4回転トゥループと、手をつきかけた3回転ルッツについて触れ、「それでも比類なき身のこなしで滑り終えた。会場の彼のファンから、くまのプーさんの人形のシャワーがいつものようにもたらされる、最後のお辞儀の瞬間まで、腕を振り、気持ちを表現することを厭わなかった」と、その高い表現力、作品の芸術性に賛辞を送った。