女子フィギュアSPでは先に世界記録を更新した“女王”ネドベージェワは15歳のザギトワに抜かれ2位発進となった(写真・ロイター/アフロ)

フィギュア人気の高い米国のメディアは、女子SPで世界最高得点を続けて更新する壮絶なトップ争いを演じたアリーナ・ザギトワ(15、OAR)と、エフゲニア・メドベージェワ(18、OAR)の戦いに注目、各社が一斉に速報記事で取り上げた。

 ワシントンポスト紙は、「ザギトワが、メドベージェワの世界記録を見て、それを上回る(得点を出した)」と速報。「15歳のザギトワは、メドベージェワの金メダル獲得の最大の脅威と見られていたが、その評価に恥じない演技をした。メドベージェワが自身の持つSPの世界記録を更新する81.61点をマークした、わずか数分後にザギトワは新記録となる82.92点を記録した」と伝えた。

 また同紙は、続けて世界記録を出した2人と、日本の4位、宮原知子、5位、坂本花織を含む3位以下の選手との間には「大きく開いた力の差があった」と強調した。

「予想されたようにシーズンを通して世界の舞台を支配してきた15歳のザギトワと2度の世界選手権覇者である18歳のメドベージェワは、その他の選手が届くことのない高みまで上り詰めた。バレリーナ役、蝶の役として、彼女らの演技は、スポーツとして見るには、あまりに可憐で聴衆を酔わせるものだった。彼女らは、ライバル選手を上回る技術力と芸術性を誇っている」とも続けた。

 フリーでの焦点は、この2人に絞られた金メダル争いだが、同紙は「フリーは18歳のメドベージェワの芸術性が、若きライバル(ザギトワ)の跳躍力を上回るかもしれない」と、プログラムコンポーネンツで優位性を持つメドベージェワのフリーでの逆転を予想した。

 NBCスポーツも、「ザギトワが女子SPでライバルのメドベージェワをリード」との見出しでフィギュアのSP結果をトップ級で扱った。

同記事は、ザギトワとメドベージェワの得点差が、わずか1.31点しかなく、今大会でまだOAR(オリンピック・アスリート・フロームロシア、ロシアから個人資格参加)に金メダルがないことに注目。
「OARの最初の金メダルが、この2人のうちの一人によってもたらされることになるのかもしれない。フィギュアスケート女子で、ロシア選手の金メダルは、アデリナ・ソトニコワが2014年のソチ大会で偉業を達成するまでなかった」と報じた。

 SPトップに立った15歳のザギトワは、「(世界最高)得点を見たときは嬉しかった。(これほどの高得点は)期待していなかった。私の名前が、記録として残されることになる。これまでで最高の演技だが、まだ伸ばす余地はあると思う。ジャンプに入るスピードをつけ、ジャンプからの着地もスムーズにし、もっと感情を込めることができるかもしれない。大切なことは、それぞれの大会で進歩を見せること。もっと良くなる必要がある」とコメント。 
 
 一方、フリーで逆転を狙うことになるメドベージェワは、「今日は初めて自分の感情を表に出さないようにと意識して臨んだ。団体戦では、ナーバスになって足が震えた。感情的になっていたが、それは五輪の舞台にいるという嬉しさと、自分を祝うような気持ちから来たのだろう」という声を寄せた。

 同記事によると2人はリンクの外では友人同士でザギトワはメドベージェワを尊敬しているという。
 だが、「一旦、氷上に立てば、お互いに自分こそが金メダルの有力候補と考えているだろう」と、2人のライバル関係を説明した。