いまどきのジャズシーンでは女性が大活躍

 こうした時代がいつの間にか過去のものになったのは、やはり、時代の静かな、しかし、確実な変化が背景にあるだろう。カレン・カーペンターがドラムを叩きながらヒット・ソングを歌う姿を見てから、そんな時代の変化を予感させ、ガールズ・ロック・バンドが一世を風靡すると、この流れは決定的になった。女性兵士も当たり前の時代なのだ。日本では矢野沙織がチャーリー・パーカーそっくりにアルト・サックスを吹き、ベテランたちを驚倒させてから、寺久保エレナなど次々と女性パワーを炸裂させ、時代はむしろ彼女たちのものと言いたくなる。

 さらにいよいよ女性の時代かなと思わせる突出した想像力をもったアーチストも出現している。ベースのエスペランサ・スポルディング、ピアノの上原ひろみは、ワールドワイドに評価されているタレントで、カーラ・ブレイ、マリア・シュナイダーといったビッグ・バンドの世界で高い評価を得ていた女性ミュージシャンの想像力が、いよいよ表の最前線でジャズを牽引するような時代になったと言えるかもしれない。

(解説:青木和富)