[写真]ビル街の高い場所から獲物を物色中?

 ムクドリの騒音被害に悩んでいた長野市で、今度はカラスの集団による生ごみあさりやふん害が表面化し、住民や市が対策に追われています。知恵が働くカラスはごみ収集日に集積場所に集まり、生ごみを食い散らかして街角はごみ捨て場のような状態に。生ごみの臭いが広がったり、清掃の手間がかかり市民を困らせています。ごみにネットをかぶせるなどの対策を進めていますが、カラスは上空から偵察、市民のうっかりやすきを狙って急降下するため、油断できない状態が続いています。

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●生ごみあさり、ふん害……

[写真]1、2羽で現れてごみ集積所を偵察するカラス

 カラスの被害はこれまで農作物を中心に注目されてきました。長野市の2017(平成29)年度から3か年の鳥獣被害防止計画によると、カラスによる被害額は、2015年度で果樹(リンゴ、ブドウ、ナシ)の182ヘクタール、野菜の約8ヘクタールを合わせて約1280万円。これは、一方で騒がれているイノシシによる田畑の被害約1230万円、二ホンジカ被害約1000万円を上回って鳥獣被害額でトップを占めます。

 ところがカラスはムクドリと同様、市街地への進出を進め、ここ数年は街の中のふん害や生ごみあさりが目立つようになりました。市は農作物の被害対策として2017年度から3年間でカラスを1500羽捕獲する目標を立てていますが、市街地でのカラスのゲリラ活動はほぼ想定外。

[写真]市が補助して普及を図っているカラス対策のネット

 このため長野市は市街地でのカラス対策として、(1)生ごみは水切りをして新聞などに包み、市の指定した袋に入れる、(2)ごみは収集日の当日に出す、(3)可燃ごみ全体を覆うカラスよけのネットを使用する――などを市民に呼び掛けています。

 カラスよけの黄色いネットは、住民自治協議会の申請に基き購入費の2分の1以内、5000円を限度に市が補助しており、今年度はすでに100枚以上のネット購入を対象にしました。効果があるために普及を図っており、「ネットのすき間からごみ袋を引き出されないように、丁寧にかぶせてほしい」と市生活環境課。

 ごみ対策以外では、剪定(せんてい)した枝や草、ビニール、針金などは巣の材料としてカラスに持ち去られる恐れがあるので、放置しないで処分などするよう注意。農作物対策などではカラスが嫌がる音や光を出して退散させる方法も紹介し、音や光は頻繁に変えるよう工夫を呼び掛けています。

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