ジュディ・オング(撮影:志和浩司)

 歌手で女優のジュディ・オングさんが6年ぶりに新曲を発表する。ジュディさんの代表曲といえば39年前に大ヒットした「魅せられて~エーゲ海のテーマ」が思い出される。今年、68歳を迎えたばかりのジュディさん。春風のようにあたたかく明るいピンクのジャケットがよく似合う。

「魅せられて」の大ヒットから39年 「なんて難しい歌なんだろうって思いました」

 ジュディさんの28枚目のシングル「魅せられて」は1979年、女性下着メーカー・ワコールのCMソング、日伊合作の映画『エーゲ海に捧ぐ』のテーマソングとして人気に火がつき、累計200万枚以上を売り上げた。ジュディさんは同年、この歌で第21回日本レコード大賞を受賞し、第30回NHK紅白歌合戦にも初出場を果たした。エキゾチックな雰囲気と両手を広げると袖が扇状に広がる豪華なドレスなど、これまでにはなかった歌謡曲の可能性を感じさせた。

 「当時、衣装から曲のイメージに入っていくことは少なかったんですよね。いまでも歌っていますよ。あの曲を歌わないと許してもらえない。しかもあの衣装でないと(笑)。コンサートなどでは、最初か最後かのどちらかに必ず歌います」

 この曲ができたとき、「暖色系の声の歌手に歌わせたい」と白羽の矢がたったのが、ジュディさんだった。

 「なにがなんだかわからないけど一生懸命練習しました。ヒットするかどうかとかいう前に、なんて難しい歌なんだろうって思いました。音程外さないように全部のピッチを取りました。早口でひとつひとつの歌詞が、『わたしの』『なかで』『おねむり』『なさい』のように4分音符に詰め込まれていたんですね」

 ヒットの予兆はいくつか感じられた。

 「一番最初のレコーディングのとき、羽田健太郎さんがピアノを弾きに来てくださって、『いいね、この曲ヒットするよ』と言われたことや、日生劇場で公演中、練習用に持ち歩いていた『魅せられて』のカセットテープをみんながこぞって聴きにきてくださっていたのが、『ああ、この曲ヒットするのかな』と思った瞬間でした」

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