岐路に立たされた仮想通貨、信用回復に向けた課題は?

 昨年、ビットコインの高騰を受けて注目を集めた仮想通貨に、世の中から厳しい目が向けられています。決済手段としての利便性や投資商品としての可能性を秘めている一方、相次いで発生する不祥事によって信用が大きく揺らいでいる仮想通貨ビジネス。その担い手である事業者は、これからどこに向かうべきなのでしょうか。

相次ぐ取引所の不祥事に金融庁も監督を強化

仮想通貨ビジネスをめぐる課題について語るチャールズ・ホスキンソンさん

 2017年は、日本の仮想通貨ビジネスにとって“ビッグイヤー”となりました。年初は10万円だった1ビットコインあたりの価格は、12月には一時220万円台を記録。それに伴い、他の仮想通貨の価格も相次いで高騰し、仮想通貨の売買業務を行う「取引所」の数もこの1年の間に急増しました。

 そして、この“バブル”といえるようなムードを一変させたのが、今年1月に発覚したコインチェック事件。同社の取引所が取り扱っていた仮想通貨「NEM」が不正アクセスにより外部へ不正送金され、わずか1日で約26万人の資産約580憶円相当が消失するという前代未聞の事態が発生。その管理体制が厳しく問われただけでなく、顧客の資産保護などを巡って仮想通貨に対する不安が一気に高まりました。

 こうした不祥事はコインチェックにとどまらず、テックビューロが運営する取引所「Zaif」でも1月に不正アクセス事件が発覚。またビットステーションが運営する取引所に至っては、2月下旬に社員が顧客の仮想通貨を不正に流用するという事件も生まれています。こうした動きに対して仮想通貨取引に関する許認可を担当している金融庁は監督を強化し、事業者への立ち入り検査の実施や業務改善命令、業務停止命令などを行っています。

 多くのユーザーが巨額の投資をしている状況を鑑みると、監督官庁による仮想通貨取引所に対する規制強化は当然の流れといえますが、それでも世の中が抱いた仮想通貨への不安感を解消することは決して簡単ではありません。では、こうした状況について仮想通貨を生み出した創設者はどのように感じ、そして課題を解決して不安を払拭するためには何が必要なのでしょうか。

 ビットコインと並んで世界に多くのユーザーを抱える仮想通貨「イーサリアム」の創設に関わり、現在は時価総額でトップ5に入ったといわれる仮想通貨「カルダノ」の研究開発にも関わっているIOHKの共同創設者チャールズ・ホスキンソンさんに話を聞きました。

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