パチューカで結果を残している本田が代表復帰。その理由とは?(写真・ロイター/アフロ)

 ワールドカップイヤーの最初の活動となるベルギー遠征に臨む、日本代表メンバー26人が15日、日本サッカー協会(JFA)から発表された。リエージュのスタッド・モーリス・デュフランで23日にマリ代表、27日にはウクライナ代表と国際親善試合を戦う。

 マリはワールドカップのグループリーグで対戦するセネガル代表、ウクライナは同じくポーランド代表をそれぞれ想定している。開幕まで残り100日を切り、いよいよ臨戦ムードも高まってきたなかで、過去2大会にわたって日本をけん引してきたFW本田圭佑(パチューカ)が復帰した。

 本田が日本代表でプレーしたのは敵地ジッダで昨年9月5日に尾紺割れたサウジアラビア代表とのワールドカップ・アジア最終予選の最終戦までさかのぼる。ロシア大会出場を決めた、同8月31日のオーストラリア代表戦(埼玉スタジアム)はベンチで2‐0の快勝を見届けていた。

 東京・文京区のJFAハウスで記者会見に臨んだヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、昨年10月および11月の国際親善試合で招集外だった本田へ、こんな言葉を残している。

「ずっと追跡を続けてきている。このチャンスをつかんでほしい」

 今遠征の選手招集に当たっては、直近のコンディションを何よりも重視するというハリルホジッチ監督が掲げてきた原則が貫かれている。たとえば久保裕也(ヘント)と浅野拓磨(シュツットガルト)が常連となってきた右ウイングでは、後者が選外となっている。

 所属クラブで実質的な構想外となっている浅野は、今年に入ってから一度もブンデスリーガ1部のピッチに立っていない。1月にガンバ大阪からイングランド2部のリーズ・ユナイテッドへ完全移籍し、就労ビザの関係で期限付き移籍したラ・リーガ2部のクルトゥラル・レオネサで出場機会を失っている井手口陽介を含めて、指揮官は最後通告を突きつけている・

「2人はともにオーストラリア戦でゴールを決めてヒーローとなったが、今回のリストには入っていない。現在の状況が続けば、本大会でもリストに入らない可能性がある」

 浅野とは対照的に評価をあげ、右ウイングで招集されたのが本田となる。昨夏に移籍したメキシコリーグの強豪パチューカでは、けがもあって大きく出遅れた。8月下旬から復帰したものの後半途中からの出場が続いたため、ゴールを決めてもハリルホジッチ監督は時期尚早と繰り返してきた。

 しかし、ワールドカップイヤーに突入するや、コンディションも急上昇。1月以降のリーグ戦全11試合に先発し、そのうち9試合でフル出場を果たしている。パチューカは標高約2400メートルの高地にあり、日常生活から心肺機能を鍛えられる、というメリットも生まれている。

 しかも、ハリルホジッチ監督は今遠征において、左右のウイング、そしてセンターフォワードで計8人を招集した攻撃陣に対して新たな選考基準を設けている。

「単純にいいプレーをしてほしい。得点を取り、そして(味方に)取らせるということだ。たとえばバルセロナのメッシは別次元の選手であり、比較することはできないかもしれないが、それでも絶対的な仕事ができて、違いを生み出せる選手は日本にも必要だ」

 得点を取り、取らせていることの指標となるゴールとアシストで、本田は1月以降の11試合で4得点5アシストと及第点の数字をマークしている。

 日本代表戦では2013年9月のMF遠藤保仁(ガンバ大阪)を最後に、誰も決めていない直接フリーキックからのゴールをパチューカで鮮やかに決めている。利き足の左足から放たれる正確なキックで、セットプレーからアシストもマークしている。ハリルホジッチ監督もこんな期待をかける。

「ワールドカップではフリーキックが決定的な状況を作り出すので、非常に重要になってくる」

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