(写真:Shutterstock/アフロ)

 フラストレーションと失望感が募った。2試合を通じて得た収穫が、初めて日本代表に招集された23歳のFW中島翔哉(ポルティモネンセSC)だけと言っていいから無理もない。ワールドカップイヤーの始動となったベルギー遠征を、ハリルジャパンが1分け1敗で終えた。

 リエージュのスタッド・モーリス・デュフランに、FIFAランキング35位と日本の55位よりも格上ながら、ワールドカップ・ロシア大会の出場を逃しているウクライナ代表を迎えた27日の国際親善試合。後半24分に勝ち越し点を奪われながら、シュートにもち込む状況すら作り出せない。

 同34分から投入され、アディショナルタイムを含めて約15分プレーした中島が放った3本がチームの最多を数えた点に、チーム全体が機能不全に陥った時間帯が長かったことを物語る。ロシア大会で対戦するポーランド代表を仮想したウクライナに、力の差を見せつけられた末に1‐2で敗れた。

 23日の国際親善試合でも同じく仮想セネガル代表となる、FIFAランキング67位のマリ代表とかろうじて引き分けていた。試合後からインターネット上で飛び交った批判の声に対して、DF長友佑都(ガラタサライ)は25日に更新した自身のツイッターでこう呟いている。

<2010年W杯前も同じように批判された。批判され続けた僕らは僅か2週間でヒーローになった。みんな手のひらを返し、称賛した。ピンチはチャンス。厳しい状況で、一歩踏み出す勇気を持ったものだけがチャンスを掴む。(原文のまま)>

 長友にとって初めてのワールドカップだった2010年の南アフリカ大会前も、岡田武史監督に率いられた日本代表は批判の嵐にさらされていた。ワールドカップイヤーを迎えてから低空飛行が続き、特に4月以降は国際親善試合で4連敗とひとつも勝てずに本大会を迎えていた。

 チームが置かれたシチュエーションは、長友が呟いた通り確かに酷似している。ならば、散々だった大会前の評価を覆し、2勝をあげてグループリーグを突破した8年前の快進撃が再現される可能性はあるのか。8年前といま現在の不振の要因を検証してみると、首を横に振らざるを得ない。

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