トランプホテル前で抗議する高校生たち。「私たちが次に巻き込まれるのか」、「ちゃんと次の誕生日を迎えたい」など思い思いのプラカードを持って銃規制を訴えていた=ワシントンDC、2018年3月24日撮影

アメリカフロリダ州の高校で生徒や教職員17人の命が奪われた銃乱射事件からおよそ1カ月が経った3月24日、「March for our lives 」と銘打った銃規制を訴えるプロテスト(抗議集会)が全米各地で開かれた。この大規模な抗議デモは、首都ワシントンDCをはじめ17カ所で行われ、およそ150万人が参加したと報道されている。約20万人が集まり、抗議の中心となった国会議事堂、ホワイトハウスがあるワシントンDCで取材した。

「命のための行進」

プロテスト当日、約1キロにわたるペンシルベニア大通りを、およそ20万人の参加者が埋め尽くした=ワシントンDC、2018年3月24日撮影

プロテスト当日朝6時、会場であるペンシルベニア大通りに向かった。前日ワシントンDCに入ったときには既に、国会議事堂とホワイトハウスを繋ぐこのペンシルベニア大通りに「March for our lives」と書かれた大きなステージが設置されていた。

2月14日、フロリダ州パークランドのマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校で起きた悲劇をきっかけに、全米各地で発生している銃乱射事件に対し、高校生が中心となって起きたこの運動。プロテストの名前「March for our lives 」とは「私たちの命のための行進」という意味だ。

およそ1キロに渡り、交通規制がかけられた大通りには5メートル間隔で警察官が並び、プログラムが始まる6時間前から多くの参加者がステージ前で待機していた。参加者の多くは高校生やその家族で、中には他の州から学校単位でこのプロテストに参加している生徒たちも見受けられた。プログラム開始時刻の正午には、NRA(全米ライフル協会)などに対し、銃規制を訴える人でペンシルベニア大通りは埋め尽くされた。

6分20秒 ── 沈黙による銃撃時間の共有

反プロテストのプラカードを持っていた男性(左)に対し、猛烈に抗議するMarch for our lives参加者の女性(右)=ワシントンDC、2018年3月24日撮影

この日のプロテストを語るのに欠かすことができないのは、マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校で助かった17歳のエマ・ゴンザレスさんだろう。運動の中心人物の1人として彼女は、これまでテレビ等のインタビューで過激な社会批判を繰り返してきた。

だが、ステージでは沈黙を続けた。登壇から6分20秒後、口を開いたゴンザレスさん ── 。この6分20秒とは、銃撃が続いた時間の長さだ。ほんのわずかな時間に17人の尊い命が奪われたという事実を無言の時間を共有することでプロテストの参加者に伝えようとしていた。

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