トロロッソ・ホンダはF1開幕戦で完走したマシンの中で最下位と惨敗した(写真:ロイター/アフロ)

 ホンダがトロロッソとタッグを組んで初めて臨んだ2018年の開幕戦、オーストラリアGP。だが、結果はピエール・ガスリーがパワーユニットのトラブルでリタイア。チームメートのブレンドン・ハートレーは完走したものの、チェッカーフラッグを受けた中で最下位となる15位に終わった。

 レース後、ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは「合同テストでは MGU-Hにまったく問題が起きていなかったので、完全に想定外でした」とショックを隠せない表情だった。

 2月下旬から3月上旬にかけて行われた合同テストで、トロロッソ・ホンダは8日間で3826kmを走り込んだ。これはメルセデス、フェラーリに次ぐ距離で、ホンダにとってもトロロッソにとっても昨年を大きく上回る数字だった。信頼性不足が原因でマクラーレンとの提携を早期に解消しなければならなかったホンダにとって、この信頼性向上は開幕戦へ向けて、励みとなる結果だった。

 その矢先に起きた今回のトラブルには、3つの問題が隠されている。

 ひとつは、テストで向上していたと思われていた信頼性の問題が根本的に解決されていないのではないかという懸念だ。じつは昨年もホンダはMGU-Hのトラブルに悩まされていたからだ。シーズン序盤のバーレーンGPでは毎日のようにMGU-Hに不具合が発生し、マクラーレンとの提携解消が決定的となる原因を作った。

 レース後、田辺TDは「テストで(信頼性を)見極めてきたものと基本的に同じ仕様のPUを開幕戦に持ってきて、それがトラブルを起こした。この結果を厳粛に受け止めたい」と語り、徹底した原因究明を行うという。

「トラブルが起きた MGU-Hだけでなく、PUのすべてのパーツを見直して、もう一度仕切り直したい」(田辺TD)。

 イタリアの小規模チームのトロロッソは、このようなトラブルにも前向きな姿勢は崩していないが、このトラブルに眉間にしわを寄せるチームがある。ルノーとの契約が今シーズン限りとなっていて、来シーズンからホンダとの契約を考えているレッドブルだ。このトラブルをトロロッソ以上に深刻に受け止めているのではないだろうか。これが2つ目の問題だ。

 というのも、ホンダのPUに関してライバルと目されているルノーのPUは、オーストラリアGPで3チーム6台すべてが完走しただけでなく、入賞したからだ。

 開幕前には「ホンダはすでにルノーに追いついたのではないか」という声も上がっていたが、オーストラリアGPでPUのトラブルを起こしてリタイアしたのはホンダだけ。今回のリタイアによって、少なくとも信頼面でホンダはルノーの後塵を拝していることを露見させてしまった。

この記事が気に入ったら「いいね!」をお願いします