[写真]ごみ減量で多彩な作戦の長野県(写真は長野市内)

 1人当たりのごみ排出量は長野県が3年連続で全国最少――。長野県は12日、環境省の調査を受けて、2016年度の排出量が822グラムと都道府県別で最も少なかったと発表しました。その背景として、ごみ減量への市町村の積極的な取り組みや県民のごみ減量意識の浸透などを挙げています。長野県では「食べ残しを減らそう」運動やレジ袋の削減・買い物袋の活用運動なども行われており、さまざまな試みの相乗効果によるとも見られています。

【写真】ごみ排出量の少なさ“日本一” 長野県が目指す「800グラムの壁」突破(2016年4月掲載)

独自の取り組みで県民意識向上

[写真]ごみ減量のトップ3(長野県の資料から)

 環境省の2016年度実績での一般廃棄物処理事業実態調査によると、長野県の1人1日当たりのごみ排出量は822グラム。滋賀県の831グラム(2位)、熊本県の843グラム(3位)をしのぐ排出量の少なさで全国のトップになりました。長野県のトップは2014年度以来3年連続です。

[写真]過去10年間のトップ5の推移(長野県の資料から)

 長野県の822グラムは、前年の2015年度に比べ14グラムの減少。全国平均の排出量は925グラムでした。

 全国トップの要因について県は、市町村や県民の取り組み、減量意識の浸透を挙げ、2020年度までに「1人1日当たりごみ排出量795グラム」の達成を目指しさらに27グラム減量のチャレンジを続けるとしています。

 当面の目標としてミニトマト1個分のごみ減量で排出量800グラムを目指す「チャレンジ800」も展開。ごみ減量に関する情報発信サイト「信州ごみげんねっと」も活用するなど、長野県の減量作戦は“多段式”。

 ほかに食べ残しを減らすことで、ごみの発生を極力防ごうという「食べ残しを減らそう県民運動」も展開。とかく手を付けないまま残しがちな宴会の料理についても、乾杯の後30分とお開き前の10分間は席に着いて料理を楽しもうという「残さず食べよう!30・10運動」も県民に呼び掛けています。

 環境省によると、2016年度の全国のごみ排出量は4317万トン(1人1日当たり925グラム)で、これは東京ドーム約116杯分に相当。排出量は前年度比1.8%減と減少傾向です。

 発電設備を持つごみ焼却施設は全体の32.0%で、前年度の30.5%から増加。総発電電力量は8762GWh(ギガワット時)、約295万世帯分の年間電力使用量に相当するとしています。


■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者・編集者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説