強い毒を持つ特定外来生物の「アカカミアリ」が長野市内で見つかり長野県は19日、県民に注意を呼び掛けるとともに侵入経路の調査を始めました。確認したのは1匹で、内陸部の住宅で見つかったのは初めて。海外からコンテナなどに紛れて港湾施設などで見つかるこれまでのケースと異なり、一般の輸入品などに紛れ込んでいた可能性も出てきました。

【画像】ヒアリ上陸、私たちはこれから何に備えるべきか?

内陸部での発見は初めて

[写真]長野市内で見つかったアカカミアリ(環境省提供)

 アカカミアリは14日に長野市青木島の住宅の屋内で衰弱した1匹を住人が発見し、容器に入れて長野市に連絡。市が回収した後、16日に県が環境省に確認を依頼しました。環境省、県などが発見場所の住宅で状況を確認する一方、18日になって専門家がアカカミアリであることと、羽を持たない女王アリだと確認しました。

 環境省は環境や生物、人体などに害を与える生物を「特定外来生物被害防止法」に基づく特定外来生物として一般の輸入、飼育、販売などを禁止。ヒアリやアカカミアリも含まれます。

 県によるとアカカミアリはヒアリと同じ種類の毒を持ち注意が必要ですが、ヒアリに比べ毒性は低いとされています。

 アカカミアリ、ヒアリを発見した場合の注意点として(1)強い毒があるため、発見した場合は絶対に手で触らない、(2)刺されたら20~30分は安静にし、体調の変化に注意。悪化しない場合は病院で受診する、(3)容体が急変したときはすぐに一番近い病院で受診し「アリに刺されたこと」「アナフィラキシー(重度のアレルギー反応)の可能性があること」を伝える――などを呼び掛けています。

 屋内で少数のアカカミアリ、ヒアリを緊急に駆除する場合は、スプレー式の殺虫剤などで駆除が可能だとしています。

 国内では港湾地区やコンテナを扱う事業所で見つかることが多いため、県は今回のアカカミアリが内陸部で増えているとは考えにくく、輸入品に紛れ込んでいた可能性があると見て調査。発見場所に近い学校や福祉施設、医療機関などにも注意を呼び掛けています。

 アカカミアリは米国南部~中米の原産で、体長は3~5ミリ。体の色は赤褐色で頭部は褐色。攻撃的で拡散の能力が高いとされています。


■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者・編集者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説