村田諒太が抱くゴロフキンとの東京ドーム夢構想に追い風が吹いた?!(写真・山口裕朗)

WBA世界ミドル級王者、村田諒太(32、帝拳)がターゲットにしている3団体統一王者のゲンナジー・ゴロフキン(36、カザフスタン)が5日(日本時間6日)、カリフォルニア州カーソンのスタブハブ・センターで行われたWBA世界ミドル級スーパー王座&WBC世界同級王座の防衛戦で、WBA同級12位のバーネス・マーティロスヤン(32、アルメニア)に2回1分53秒KO勝ちした。ミドル級世界王座の20度目の防衛に成功、“死刑執行人”と呼ばれたバーナード・ホプキンス(米国)が持つ最多防衛記録に並んだ。

「様子を見た」という1ラウンドは、ボディから不用意に右のカウンターを被弾。下がったところにさらに左ストレートを浴びるという首をひねるような展開になった。
 だが、「あれで本気になった」とゴロフキンはスイッチオン。2ラウンドの開始早々からプレッシャーを強めて右ストレートから大きなスイングの右のアッパーをヒットさせると、もうマーティロスヤンはよろけて膝をついた。スリップダウンと判断されたが、すぐさま右ストレートから強烈な左のジャブをポンポンとダブルで打ち込むとロープを背負わせて右、左、右の怒涛の3連打。役不足の急造挑戦者は、うつぶせにダウン。体を起こしたが、カウント10で立ち上がることができなかった。ニックネームである「悪夢」を漢字で脇腹にタトゥーで彫り込んだマーティロスヤンは自らが悪夢を見ることになった。
 
 当初は、この日、T-モバイルアリーナで昨年9月の頂上決戦でドローに終わっていた2階級王者、サウル”カネロ”アルバレス(27、メキシコ)との再戦が予定されていた。だが、アルバレスが自主的に受けたドーピング検査で禁止薬物のクレンブテロールの陽性反応が出たため、ネバダ州のアスレチック・コミッションが暫定出場停止処分を下して試合は中止となった。ゴロフキンサイドは、急遽、開催場所を変更、PPV(有料放送)も取りやめとなり、2年間試合をしていなかった1階級下のマーティロスヤンを急造挑戦者に立てて、この日の防衛戦をクリアした。

 試合後、リング上でゴロフキンは次戦について「誰とでもやりますよ。このビッグなタイトルにみんながチャレンジしてください」と宣言。アナウンサーからアルバレスとの再戦をふられると「やつが準備できているならやりますよ」とも発言した。アナウンサーが個人名をゴロフキンの口から引き出そうと食い下がるが、「誰ってことはありません。誰かが奪いにくればいい」と、空気を読まなかった。
 たまらず聞き手が、WBC世界同級暫定王者のジャーマル・チャーロ(27、米国)、WBO同級1位のデメトリアス・アンドラーデ(30、米国)の2人の名前をぶつけたが、「この中の誰でもいいです。この階級をクリーン(掃除)にします」と、語るにとどめた。