初めてオーストラリアに行ったのは今から12年前。シドニーを中心に回った撮影だったので、ここに滞在したのはわずか1日。記憶に残っているのは、波打った屋根が夕日に照らされたサザンクロス駅。移動の慌ただしさから、ほっと一息ついたホテルの窓から見えた風景だ。

 英国のエコノミスト誌の調査部門で「世界で最も住みやすい都市」に7年連続で1位に選出されている街、オーストラリアのメルボルン。昨年日本からの直行便も増え、観光でも注目されているという。“世界一住みやすい街”とは一体どんなところなのだろうか。あれから12年、そんなメルボルンの街を再び旅した。

フォト・ジャーナル<世界で最も住みやすい街メルボルンへ>倉谷清文第11回

ビルの高さ285mから水平に3mせり出す人気アトラクション「ジ・エッジ」

 ヤラ川の南岸沿いはホテルやカジノ、ショッピングモールといった商業施設や劇場、美術館などのアート施設で賑わうサウスバンク地区。その中に一際目立つ高さ297.3mの超高層ビル、ユーレカタワーがある。

南半球で一番高い建物 ユーレカタワー

「ユーレカ」とは古代ギリシャ語由来の「見つけたぞ」という意味。1850年代にここビクトリア州がゴールドラッシュで沸き、メルボルンが栄えたことから名付けされた。88階の展望台は全方向ガラス張りでメルボルンの街が360°見渡せる。

88階の展望台からメルボルンの街が360°一望できる

 ヤラ川に沿って、CBD(セントラル・ビジネス・ディストリクト)といわれる市街地を中心に東、南、北とそれぞれに特徴を持ったエリアが続き、南西側に美しい港が広がっている。著しく発展していった大都市で見られるそんな地形の特徴が、ここメルボルンでもうかがえる。(つづく)

※この記事はTHE PAGEの写真家・倉谷清文さんの「フォト・ジャーナル<世界で最も住みやすい街メルボルンへ>倉谷清文第11回」の一部を抜粋しました。

(2018年3月撮影・文:倉谷清文)