電話を使った自動音声による営業の是非がネットで話題になっています。コールセンターから人が電話をかけて営業するのは以前からありましたが、最近では人件費を削減するため、自動音声による営業電話が増えています。ネット上では人の電話よりもさらにイライラするとの声も聞かれます。

写真:アフロ

 最近はネットの普及で電話の利用が減っていることから、少なくなりましたが、それでも、コールセンターから電話をかけて、商品やサービスを勧誘するという営業スタイルはまだまだ健在です。電話を使って商品の販促を行うことをテレマーケティングと呼びますが、テレマーケティングは利用者に直接アプローチする手法であるダイレクトマーケティングの一種です。1980年代に米国でダイレクトマーケティングの方法論が確立すると、日本をはじめ各国に急速に普及しました。

 テレマーケティングには顧客がチラシやWebなどを見て電話をかけてくるインバウンドと、企業の側から積極的に電話をかけるアウトバウンドに大別されます。アウトバウンドは下手をすると迷惑電話となる可能性があり、電話を受けた潜在顧客が電話口で怒り出すケースもザラにあります。このためアウトバウンドのコールセンターの要員(いわゆるテレアポ)はストレスが過大になる傾向があり、最近ではあまりやりたくない職業の一つとなりつつあります。

 こうした事態を受け、一部の企業では、人手不足への対応や人件費の削減といった観点から、アウトバウンドのコールセンター業務を自動化するようになってきました。あるネット通販大手企業では、最近、本格的に自動音声のアウトバウンドを開始した模様ですが、ネット上での評判はよくありません。

 このような営業電話を受けたくない人にとっては、ただでさえ不愉快なところに相手が自動音声となると、イライラが倍増するのは容易に想像できます。

 詳細は不明ですが、すでに会員になっている人に対しても、会員勧誘の電話がかかってきたという情報もあり、もしそれが本当だとすると、顧客データを管理するという、ダイレクトマーケティングの基本的な部分で少々、問題があると言わざるを得ません。

 最近では日常的に電話を使うケースが少なくなり、若い世代では電話は一方的に時間を拘束する迷惑ツールという認識が高まっています。そろそろこうした電話を使った営業スタイルは社会的に見直す時期に来ているでしょう。

(The Capital Tribune Japan)