16日、ふるさと納税の健全な発展を目指す自治体連合の総会が都内で開かれました。同自治体連合はちょうど1年前に設立。昨年は、返礼品競争や都市部の財源が奪われているなど、ふるさと納税制度に対し、厳しい目も向けられる中での“船出”でした。2度目となった今年の総会は、変化があったでしょうか。

逆風もある中、自治体連合が発足

ふるさと納税の健全な発展を目指す自治体連合総会であいさつする西川一誠・福井県知事

 「福井県が提唱したふるさと納税制度はちょうど10年が経過。広辞苑第7版にも初めてふるさと納税が載り、日本語として認知された。国民に広く認知される制度になった」。ふるさと納税の提唱者で、同自治体連合の呼びかけ人でもある西川一誠・福井県知事は総会で、こうあいさつし、制度の浸透に自信を示しました。

 ふるさと納税制度は2008年に導入されました。「初年度は80億円程度の寄付総額でスタートしたが平成28年度は約2800億円に拡大」(西川知事)。豪華な返礼品が人気を集めるようになったこと、また手続きが簡素化されたことで、利用者は急増。しかし高額納税者に有利な制度であるという意見や東京23区など都市部の税源を奪っているなどと批判の声が上がるようになりました。

 昨年4月には、返礼品競争に歯止めをかけようと、総務省が寄付額の3割を返礼品の上限とするよう、自粛を求める通知を出す事態に。こうした逆風も吹き始めた中で、ふるさと納税を活用してまちづくりを進めている27自治体が共同発起人となって、同自治体連合を発足しました。

 もともと、ふるさと納税は、寄付者が自分の意思で納税先を選ぶことができる納税者主権の考えです。また、地方で行政サービスを受けて育った若者が、その後、都市部で就職して戻ってこないライフサイクルが多い中、都市から地方へ税を還元できる手段として、「地方提案」で生まれた制度だと、同自治体連合は考えます。

 こうしたふるさと納税の理念に対し、国民に理解を求めること、制度をさらに充実発展させることを目的に、同自治体連合は初年度優良事例自治体の表彰やふるさと納税による地域活性化事例集を作成。また、ふるさと納税の未来を考えるシンポジウムを開催しました。