加害者である日大守備選手の勇気ある会見で日大と内田前監督の発言との矛盾点が浮き彫りになった

 文部科学省は、もう日大への学校法人の認可を取り下げた方がいいのかもしれない。この日、日本記者クラブで開かれた悪質タックルを行った加害者である宮川泰介氏の勇気ある会見で、日大と日大アメリカンフットボール部が、これまでに少なくとも4つの許されない“嘘”をついていたことが明らかになった。

 矛盾点、つまり、彼らがついてきた“嘘”を整理してみる。

 一つ目は、これまで情報が錯綜していた「監督、コーチの反則指示」があったか、どうかという点。宮川氏は、この日の会見で、詳細な経緯と内田正人前監督と井上奨コーチから受けた具体的な言葉を明らかにした。
「アライン(守備ポジションと狙い)はどこでもいい」
「相手のQBがけがをして秋の試合に出られなかったらこっちの得だろう」
 これらは疑いようのない反則の指示だ。にもかかわらず日大広報は「監督は反則を指示していない」と“発表”している。これが16日だ。また、この日の会見を受けて、改めて反則指示はなかったことを弁明した。「つぶせ」がよく使われる言葉で、「受け取り方に乖離」があるならば、なぜ、1プレー後に内田前監督は宮川氏を注意しなかったのか? これらはもはや見解の相違などではなく“嘘”の発表である。
  
 二つ目は、「本人も反則指示がなかったと言っている」との広報コメントだ。これも、この日、真っ赤な嘘であることが明らかになった。しかも、5月11日に宮川氏が、井上コーチに連絡をして、本部にある内田前監督の部屋で、監督と井上コーチ、宮川氏と両親の5人で会談を行い、宮川氏の父親から「個人的にでも相手方選手と家族に謝りに行きたい」と申し入れたところ、監督からは「今はやめてほしい」と拒否され、父親が「監督、コーチから選手に対して対戦校のクオーターバックにけがを負わせろと指示を出し、選手はそれに従っただけである」ということの公表を求めて、そのメモを渡したが、これも「公表できない」と断られている。ここまで選手が訴えていたにも関わらず、日大側は、監督、コーチの有利な方向に情報を誘導しようとしていたのだ。

 三つ目は回答書の“嘘”だ。

 関学大は12日に会見を開き、謝罪と見解についての回答書を求めた。送られてきた回答書を関学大は17日に会見を開き公表したが、「指導者の指導と本人との理解の間に乖離があった」と書かれていた。だが、弁護士は、この日、「部による聞き取りが一度もなかった。それで乖離があったというのはおかしい」と暴露した。宮川氏が、監督、コーチの指示をどう受け取って、なぜ反則行為に至ったか?という経緯に関する部内の聞き取り調査を一度として受けてもいないのに、なぜこういった回答ができたのだろう。

「乖離していた」という言葉を使い“監督、コーチの指示には問題はなかったが、宮川氏が勝手に暴走した”という論理のすり替えになぜ持っていけたのだろう。
 内田前監督が事情を明らかにするまで真実はわからないが、明らかに監督、コーチにとって都合がよく、宮川氏だけに責任を押し付けるように事実を捻じ曲げて“作文した”文書だったのだ。
 さらに関学大から「誠意を感じられない」と“差し戻し”を要求され、24日までに調査して再度返答するとしていたが、その部の調査も今なお行われていない。

 辞任した内田前監督も、空港での囲み会見で反則行為を指示したか、どうかを問われ、「文書でこちらから誠意を持って答えたい」と、繰り返すだけで言及をさけていたが、一切、部による調査を行っていないのだから、誠意などない嘘八百の逃げ口上だったということになる。

 もうほとんど回答期限までの時間がなくなっているが、24日期限の回答書を日大は、今度は、どう“作文する”つもりでいるのだろうか。

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