2018年1~3月期のGDP(国内総生産)はマイナスに転じてしまいました。デフレ傾向が強まり消費が弱くなったことや、輸出が減ったことが原因ですが、日本経済に何が起こっているのでしょうか。

写真:アフロ

 内閣府は16日、2018年1~3月期のGDP(国内総生産)速報値を発表しました。物価の影響を除いた実質で0.2%減と約2年ぶりのマイナス成長となってしまいました(年率換算ではマイナス0.6%)。

 GDPがマイナスになってしまった最大の理由は、消費が伸びなかったことと輸出が低迷したことです。GDPの約6割を占める個人消費は前期比で横ばいにとどまりました。

 日本はずっと消費が弱い状況が続いてきましたが、なかなか浮上するきっかけがつかめません。これに加えて住宅投資が大幅なマイナスになったことが全体の足を引っ張りました。

 これまでも似たような状況ではありましたが、何とかプラス成長を保ってきたのは米国の好景気を背景とした輸出の拡大です。

 ここ1年、輸出は2%台の伸びが続いていたのですが、今回はプラス0.6%と大きく落ち込んでしまいました。スマホの輸出が失速したことが原因といわれており、輸出の低迷は一時的という見方もあります。確かに米国経済は至って堅調ですから、このまま米国の好景気が続けば、4~6月期以降は輸出が再び増えるかもしれません。

 しかし米国経済が過剰なまでに好調でなければ、日本の輸出が伸びず、GDPがマイナスになってしまうということでは、あまりにも心許ない状況です。米国に依存せず、日本経済が持続的に成長を続けるためには、消費の拡大が必須となりますが、消費が回復する兆しは見えません。

 今期のGDPは実質が0.2%のマイナスでしたが、名目値はさらに悪く0.4%のマイナスでした。実質値よりも名目値の方が悪いということはデフレ傾向だったことを意味していますが、原材料費の高騰から多くの商品が値上がりする一方、イオンのように値引きを強化したことで業績が伸びた企業もあります。やはり消費マインドが弱く、お金を使いにくい状況であることは間違いありません。

 消費は単に所得が増えれば拡大するというわけではなく、将来の不安心理なども大きく影響します。急がば回れですが、年金や医療、子育てなど、社会保障制度の先行きがしっかり示されなければ、消費者は財布の紐を緩めないでしょう。

(The Capital Tribune Japan)