スーパースターのイニエスタが神戸の入団会見に臨んだ

 ラ・リーガ1部の名門、FCバルセロナとスペイン代表で一時代を築いたスーパースター、MFアンドレス・イニエスタ(34)がJ1のヴィッセル神戸に完全移籍で加入することが決定。イニエスタ本人が24日に緊急来日し、都内で記者会見に臨んだ。

 楽天ヴィッセル神戸株式会社の三木谷浩史代表取締役会長とともに登壇したイニエスタは、黒のジャケットに白いTシャツ、ベージュのパンツに裸足&スニーカーとラフなスタイルで契約書にサイン。海外メディア14社を含む211社、総勢348人の報道陣の前で新天地での第一声を発した。

「私にとって今日は本当に特別な日です。私のキャリアにおいて非常に重要なチャレンジとなります。私は自分のチームを助けるために、自分のサッカーをお見せするために日本へ来ました。それによって、クラブや日本サッカーがより一層発展することを祈っております」

 今月11日に34歳になったばかりのイニエスタだが、創造性あふれるパスセンス、魔法使いと形容される高度なボールコントロール技術、数手先のプレーを瞬時に読む高度な洞察力は健在。バルセロナ史上初の終身契約を結んでいた人格者は、自分自身と愛するクラブに対して誠実でありたい、という理由から4月下旬に今シーズン限りでの退団を発表していた。

 新天地として希望したのは、バルセロナと対戦することのないヨーロッパ以外のクラブ。資金力で勝る中国スーパーリーグの重慶力帆の名前も報じられたなかで、最終的にヴィッセルを選んだ理由をイニエスタはこう語っている。

「提示されたプロジェクトが非常に興味深いものだったからです。人として、そしてプレーヤーとして、私のことを非常に信頼してくれたことが大きかった」

 イニエスタは12歳だった1996年に「カンテラ」と呼ばれる、バルセロナの下部組織に入団。2002年のトップチーム昇格以来、バルセロナひと筋でプレーし、歴代1位となる32個ものタイトルを獲得してきた軌跡が、ヴィッセルの未来に資すると三木谷会長は期待を込めた。

「イニエスタ選手には単にチームの力の向上だけでなく、ユース年代のアカデミーへのメソッド導入を含めて、次世代を育成することに対しても大きく期待しています。世界最高峰のプレースタイルとテクニックを日々、実際に目の前で見ることができる。キャプテンとしてバルセロナを率いてきた彼の哲学や、バルセロナのDNAが注入されれば大きな刺激になると思う」

 司令塔としてヴィッセルの攻撃を差配し、昨夏に加入した元ドイツ代表のストライカー、ルーカス・ポドルスキと最強のホットラインを構築する。J1の舞台で体現されるバルセロナイズムを介して、ヴィッセルの将来を担うホープたちをも成長させる役割に大いなる魅力を感じたのだろう。