政府は各省が運用する情報システムの日付に関するデータについて、元号ではなく西暦に統一する方針を固めました。ただし、統一するのはあくまでシステム内の管理だけで、書類に印刷される日付は元号のままということになりそうです。

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 本来、情報システムの日付データは、重複がなく、かつ連続性のある文字列にしなければいけません。画面や書類で現実にどう表示するのかは別にして、次の元号がどうなるのか予想できない和暦での管理は、情報システムとの相性は最悪になります。

 民間の場合には、画面や書類も西暦というケースが多いですから問題ありませんが、官庁システムの場合は、書類の表記は和暦にしなければいけません。たいていのシステムは、内部では西暦で管理し、画面や印刷物では西暦から和暦への変換を行っています。

 しかし一部のシステムではデータそのものを和暦で作っているものがあり、こうしたシステムは元号が変わるたびに大きなコストをかけて改修する必要があります。またシステム間でデータの受け渡しをする際にも、変換システムなどの準備をしなければなりません。

 このため、今回の改元をきっかけに、内部のデータは西暦で管理する形に統一することになりました(あくまで内部データであって、書類は元号表記のままになります)。

 ただ、こうした措置がスムーズに進むのかについては、システム関係者の一部から懸念の声が上がっています。その理由は、新しい元号が発表されるのは、皇太子様が即位される直前となりそうだからです。

 当初、政府では国民生活にできるだけ影響が及ばないよう、半年前の公表を計画していました。しかし、自民党内の保守派から、新元号の発表をできるだけ遅らせるよう要望があり、政府はこれを受け入れることを決定しました。

 新元号を早く発表すると、国民の関心が在位中の陛下から皇太子様に移ってしまい、陛下が軽んじられるとのことですが、純粋に皇室に対して敬意を持つ一般国民の感覚からすると少々、理解しがたい理屈です。しかしながら、元号が発表されるのは即位の直前と決まってしまいましたから、システムの改修はそこからスタートせざるを得ません。

 すべてのシステムが改修できるまでには時間がかかる可能性もあり、一部では平成32年といった表記が残る可能性も指摘されています。

(The Capital Tribune Japan)