しかし、ワールドカップイヤーに入り、ともに所属クラブで出場機会を失った。三竿を含めて「これからの日本サッカーを背負う、非常に有望な若手」と高く評価した西野監督だが、コロンビア代表と対戦する19日のグループリーグ初戦を重視したときに、本田だけでなく香川と岡崎の状態も若手3人よりも上回っていると最終的に判断した。

 西野監督はロシアの地で披露するサッカーについて、こうも言及している。

「日本らしいサッカーをやりたい、という大きな目標をもっている。中盤で主導権を握るためにも、すべてを相手のゴールに直結する展開にもっていく必要はない。時間帯によってはボールを動かして相手の陣形を崩す、あるいは相手のスタミナを奪うといったなかで、相手のアタッキングサードに侵入するチャンスを増やしていきたい」

 日本らしいサッカーとは、イコール、縦への速さと1対1の強さを求めたハリルジャパンとは対極にある。ハリルホジッチ前監督の申し子的な存在だった浅野と井手口に見切りをつけ、ザックジャパン時代に回帰するかのような、ポゼッション重視のスタイルの中心を担う「ビッグ3」を残した理由もここにあると言っていい。

 ただ、代表メンバー23人の平均年齢は28.17歳と、6度目のワールドカップで最も高くなった。最年長の35歳・GK川島永嗣(FCメス)を筆頭に、30歳以上のベテラン勢が7人も選出されたのも初めて。3大会連続出場が5人、2大会連続出場が6人を数える。

 緊急登板ゆえに時間が極めて限られていた西野監督にとっても、若手が秘める可能性より、過去の実績や経験を重視せざるを得なかった。その結果として、ロシア以降へと続く流れを断ち切るようなメンバー編成となった日本は2日に、事前キャンプ地のオーストリア・インスブルックへ向けて離日する。

(文責・藤江直人/スポーツライター)