[写真]トウブキのピクルス

 木曽路の宿場「奈良井宿」(長野県塩尻市)の女性グループが、地元産のフキ「トウブキ」の砂糖菓子とピクルスを商品化し、1日からの宿場祭りに合わせて発売しました。「宿場にしかない新たな名産品が欲しい」と県などの協力も得て製品化。朴葉(ほおば)巻きやNHK朝ドラで話題の五平餅などすでに知られている名産に加えて、宿場の誘客増につなげたいと意気込んでいます。

砂糖煮詰めやピクルス

[写真]新商品を開発した「ほのか会」の女性たち

 フキ菓子などを開発したのは、奈良井宿の女性たち8人グループ「ほのか会」(瀧澤孝子代表)。13年前に「奈良井宿を訪れる人たちに喜んでもらえることを考えよう」と発足し、これまでに朴葉巻きのストラップを商品化するなど活動してきました。

 数年前から、奈良井宿周辺で煮物など自家消費用に栽培されているトウブキに着目。活用法で知恵を出し合い、県の製品開発の専門家の協力や「地域発・元気づくり支援金」約70数万円を得て昨年から製品化に着手。試行錯誤を経て製品化にこぎつけました。

[写真]新商品のフキの砂糖菓子

 新商品はトウブキを砂糖で煮詰めて乾燥させた菓子やチョコレートでコーティングしたものなど3種類の「アンゼリカ」(フキの砂糖菓子)のほか、甘酢と地元ワインに漬け込んだ「ピクルス」3種類の合わせて6商品。いずれも税込み500円。

 30日に長野市で新商品を紹介した「ほのか会」の瀧澤代表は「発想はしたものの右も左も分からない状態で試行錯誤。製品開発や包装のデザインなどで専門家に力をいただきました」と話し、「奈良井宿と言えば“トウブキの宿”と覚えてもらい、誘客増につなげていきたいのが願いです」とアピールしていました。

[写真]煮物などで自家消費していたトウブキを持つ奈良井宿観光協会の瀧澤会長

 新商品紹介に立ち会った奈良井宿観光協会の瀧澤勝弘会長(72)は「昨年から製品開発が本格化し、宿場祭りで試食してもらったら好評だった。問い合わせもあるなど手応えがあったので女性グループが商品化に踏み切った」と期待していました。

 観光協会によると、奈良井宿は江戸と京都を結ぶ中山道六九次のうち、木曽路の11宿駅の一つで北から2番目に位置します。約1キロメートルにわたり江戸時代などの建物が並んで宿場の雰囲気を伝えており、最近はインバウンドのにぎわいも増すなど国際的な観光地になっています。

 1日から3日間の宿場祭りは、3日の日曜日に京都宇治のお茶を徳川家に献上するための行列「お茶壺(つぼ)道中」も再現され、にぎわいます。

※【朴葉巻き】…アズキあんを米粉の皮でくるみ、朴の大きな葉で包んで蒸した木曽地方の郷土菓子。


■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者・編集者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説

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