大谷は右手中指にできたマメで降板、5勝目を逃した(写真・アフロ)

エンゼルスの大谷翔平(23)が6日(日本時間7日)、本拠地のロイヤルズ戦に先発したが、右中指のマメを理由に、5回に1度マウンドに上がったものの緊急降板した。大谷は4回4安打4奪三振3四球1失点の内容で5勝目はならなかったが、チームは4-3で逆転勝ちした。

 オレンジカウンティレジスター紙の記事によると、ソーシア監督は、大谷がイニングの間にダグアウトで指を見せたことを明かし、「マメができ始めているのが分かって、それを見過ごしたくはなかった」と語ったという。大谷は5回にマウンドでウォームアップを行ったが、ソーシア監督、エリック・マンソントレーナー、水原一平通訳の3人がマウンドに駆け寄り、その場でマメを20秒間診断。ソーシア監督は「ウォームアップ時から大谷がマメに悩まされていることが分かった。交代させる時だった」と交代を決断した。
 異常は、試合前からあったという。
 キャッチャーのマルドナドはエンゼルスの公式サイトに「通常、彼はウォームアップのときにカーブを多く投げるが、きょうは、直球をたくさん投げた。だから何かが違うと思ったんだ」と語っている。
 また4回に先取点を失い、連続四球を与え満塁のピンチを迎えたが、マルドナドは、「ストライクゾーンから完全に速球が外れ始めたとき、大谷に何かがあったのだとわかったと思った」という。

 大谷は4月17日のレッドソックス戦でも同じくマメが原因で途中降板している。
 オレンジカウンターレジスター紙は、「大谷は、日本で定期的にマメの問題を経験しており、レッドソックス戦でも同じ問題を起こしていた。その試合では、マメ明らかに制球に影響を及ぼし、大谷は2回で降板していた。だが、大谷は次の週にヒューストンで通常通りの日程で先発した。大谷は、試合後に『皮が固まった』と話し、マメの問題は、その後、解消され、以降、4度の先発では、防御率2.16を記録していた」と説明したが、大谷は、日ハム時代にも、度々、指のマメに悩まされていた過去がある。

 評論家の池田親興さんは、「指のマメにはできやすい、できにくいという体質がある。おそらく大谷は前者なのだろう。それと二刀流をやっていることで、どうしても試合と試合の合間に投げ込む球数が少なくなり、指の皮膚が摩擦に慣れて分厚く強くなるような期間がない。加えて、あれだけのスピードと変化球のキレを生むために相当の摩擦が指とボールの間におきている。皮膚が耐えられなくなる理由はあるだろう」と見ている。選手によれば、指がふやけないように、入浴時も湯船につけないようにしたり、クリームを塗ったり、手袋をつけるなど、神経質にケアをする人もいるという。
「昔は、叩けば皮膚が強くなるという説もあり叩いていた人もいた」と池田氏。
「マメが軽い状況ならば針などで水を抜き、その後、ガーゼなどで保護して自然治癒を待つが、完全にむけてしまうと、かなりの時間が必要になる。おそらく今日は、その前段階で違和感を感じて大事をとったのではないだろうか」というのが池田氏の見立て。実際、ソーシア監督も「今回のマメは、4月のものよりも深刻ではなさそうだ」と語っている。

 米メディアの「ジ・アスレチックス」は、今季のボールが縫い目が高いものに変わっていて、それが大谷だけでなく、マメに悩む投手が続出している理由ではないか、という分析記事を掲載した。

 池田氏は、「ボールの縫い目が、高いものに変わっているとすれば、さらにマメが出来やすくなることは確かだ。そもそも日本の公式球よりもメジャー球は縫い目が高い。日本の公式球でさえマメの出来ていた大谷がメジャーで、さらに出来やすくなるのは、そのボールの影響も考えられる。ただ、これだけは、うまく付き合っていくしかないだろう」という。
 大谷は、4月のマメによる降板以降は、先発を回避していない。次回の登板予定は、13日(日本時間14日、敵地でのマリナーズ戦)に予定されている。現地メディアの多くは、明るい見通しを書いているが、その行方は、大谷のマメに聞くしかなさそうである。