コロンビア戦で西野監督の描く戦術シナリオがどうはまるのか?(写真・アフロ)

 可能な限り0−0で試合を進め、終盤に入ってゴールをもぎ取る――。
 これが、コロンビア戦における理想的なシナリオだろう。
「どれだけ粘り強く我慢できるか。我慢しながらセットプレーか、カウンターで、それぞれの選手がひとつ仕事をできれば、勝機はある」
 原口元気がそう展望を語れば、昌子源も自身の任務を明確にイメージする。
「粘り強くマークして相手のエースをイラつかせれば、チーム全体がイラつくはず」
 だが、本当に0−0のまま終盤を迎えたなら、そのときにこそ本当の意味で、勝負の分かれ目がやってくる。
 敵はカウンターの名手、コロンビアである。日本が前掛かりになる瞬間を、手ぐすねを引いて待っている。
 どの時間帯で勝負に出るのか。あるいは、無理に勝点3を狙いに行くのではなく、勝点1で、よしとすべきか――。

 日本にとってワールドカップ初戦のコロンビア戦が迫ってきた。
 6月17日の午後にベースキャンプ地のカザンを発った代表チームはその日のうちに決戦の地、サランスクに入り、18日の前日練習を経て、19日に初戦を迎える。

 テストマッチのスイス戦とコロンビア戦でスタメン全員を入れ替えしたように、西野朗監督はここまでレギュラーとサブを明確に区別してこなかった。
 だが、カザンでのキャンプがスタートすると、「ある程度固定でやりたいと思っていた」と、非公開練習でメンバーを固定。15日にセットプレーの守備練習、16日にはセットプレーの攻撃練習と紅白戦、17日に攻撃のパターン練習を行った。

「パラグアイ戦で良かった部分――前から行く、ハメに行くという部分をすごく意識してやっている」という原口の言葉を聞く限り、相手がコロンビアだからといって自陣に引いて守ろうと考えているわけではなさそうだ。
 とはいえ、パラグアイとコロンビアでは実力が大きく異なる。パラグアイ戦でハマったプレスが空回りする可能性も少なくない。

 加えて、芝の問題もある。カザンの練習場はワールドカップのスタジアムに合わせて芝が刈られているが、その長さは通常よりも長い24ミリで、ボールが止まってプレーしづらいという。長友佑都が言う。

「芝がけっこう長くて足を取られるというか、いつもよりキツいと言いますか、足に負担がけっこうくる。そうなると、前から行きたいけれど、全部が全部行けない場面が出てくる。前の選手は行きたくても、後ろが付いて来なかったり」