衆議院議員で、ファミリーレストラン「ジョイフル」の代表取締役も務める穴見陽一氏が、国会に参考人として招かれたがん患者が意見を述べている最中に「いい加減にしろ!」と暴言を吐くという、国会の場としては絶対にあってはならない出来事が発生しました。

穴見陽一議員のホームページとお詫び

 暴言が飛び出したのは15日に開催された衆院の厚生労働委員会です。当日は、日本肺がん患者連絡会理事長の長谷川一男氏が、参考人として国会に招かれ、意見を述べていました。

 長谷川氏が、「喫煙者の人が吸う場所がないと感じることは理解できる」としながらも、病気を抱えている身としては「屋外でもなるべく吸って欲しくない」という主旨の発言を行ったところ、穴見氏が「いい加減にしろ」と複数回、暴言を吐いたということです。委員会を傍聴していた記者が確認しているので、発言は本物と思われます。

 国会のヤジについては、従来からいろいろと議論されていますが、あくまでそれは議員どうしのヤジに関する是非です。しかし今回のケースは、参考人として招かれた民間人に対する発言であり、ヤジという言葉で片付けられるものではありません。病気の中、わざわざ国会に足を運んでくれた民間人の参考人に対して、恫喝まがいの暴言を吐くという行為は、どのような理由であれ、民主国家としては絶対に許されないことでしょう。

 穴見氏はファミリーレストランのジョイフルの代表取締役(代表取締役相談役という、コーポレートガバナンス上は意味不明の役職ですが、代表権を持っていることだけは間違いありません)を務めており、同社は2016年から店内の分煙化を行っています。

 自身は喫煙者ということですが、ファミリーレストランの経営者で、かつ現役の国会議員が、肺がん患者である一般の有権者に対して、こうした暴言を吐くという現実を考えると、日本政治の闇の深さが分かります。

 ちなみに、穴見氏が暴言を吐く様子を見ていた他の議員が、笑っていたという報道もあります。もしそれが本当であれば、穴見氏以外の議員も事の重大さを認識できていない可能性があるとみてよいでしょう。

(The Capital Tribune Japan)