[図表]「初代はやぶさ」と「はやぶさ2」の違い

 たび重なる故障を克服し、2010年6月に地球帰還を果たした小惑星探査機「はやぶさ」。その健気な姿とプロジェクトチームの熱い思いは映画にもなりました。あれから8年。初代「はやぶさ」の意思を継ぎ、より性能アップした「はやぶさ2」が6月27日にも、目的とする小惑星に到着します。地球から3億キロ、2014年12月の打ち上げから実に3年半の旅路です。「はやぶさ」と「はやぶさ2」の違いを探ってみました。

【写真】小惑星は「そろばんの玉」型で巨大クレーターも? はやぶさ2が撮影

●ミッション

 初代「はやぶさ」と「はやぶさ2」は、いずれも小惑星まで赴き、地表の砂やチリのサンプルを採取して、地球に持ち帰ってくるというミッションは同じです。しかし、目指す小惑星が違います。

[画像]「はやぶさ2」が27日に到着する予定のリュウグウ。6月26日午後0時50分ごろ望遠の光学航法カメラで撮影(画像提供:JAXA、東京大、高知大、立教大、名古屋大、千葉工大、明治大、会津大、産総研)

 初代は、主な材料が岩石質の「イトカワ」という「S型小惑星」でサンプルを採取しましたが、はやぶさ2が向かうのは「C型小惑星」に分類される「Ryugu」(リュウグウ)。表面の岩石などに、太陽系が生まれた約46億年前の水や有機物が残されていると考えられていて、これらを調べることで太陽系や生命の起源の解明に役立つと期待されています。

[画像]初代「はやぶさ」がサンプルを持ち帰った小惑星イトカワ。画面中央右下に見える滑らかな部分が、「ウチノウラ」。2005年10月23日撮影(画像提供:JAXA)

 初代がイトカワから持ち帰ってきた物質の分析では、地球に落ちてくる隕石の8割を占める「普通コンドライト」という岩石質の隕石が、S型小惑星を起源とすることが証明されました。

 ちなみにリュウグウは、はやぶさ2打ち上げ当時にはまだ名前が付いておらず「1999 JU3」と呼ばれていました。

●外観

[画像]「はやぶさ2」機器名称入りのCG映像キャプチャー(画像提供:JAXA)

 上の表の通り、大きさにはほとんど違いはありませんが、見た目に大きく違うのはアンテナです。1つだったパラボラアンテナが2つの平面アンテナになっています。これは技術の進歩。平面アンテナにすることで、同じ性能でも重量が1/4になりました。平面アンテナはX帯(7~8GHz)とKa帯(32GHz)に対応。Ka帯はX帯と比べて4倍のデータを送ることができます。通常用いられるのはX帯のアンテナですが、大量に観測した小惑星のデータを送る際にはKa帯のアンテナを使います。イオンエンジンで航行するのは初代と同じですが、推力が増強されています。

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