「天にものぼる気持ち」と喜ぶ津田雄一プロジェクトマネージャ(写真:具志堅浩二)

 小惑星探査機「はやぶさ2」が27日、小惑星「Ryugu」(リュウグウ)に到着したのを受け、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「はやぶさ2」プロジェクトチームは同日午後、神奈川県相模原市のJAXA相模原キャンパスで記者会見を開いた。津田雄一プロジェクトマネージャは、「天にものぼる気持ち、諸手を上げて喜びたい。本当にうれしい」と喜びをあらわした。

笑顔で会見する吉川真ミッションマネージャ(写真:具志堅浩二)

 会見では、黒く暗い色をしたリュウグウのカラー写真がモニタに映し出された。同チームの光学航法カメラ担当で東京大大学院理学系研究科の杉田精司教授は、「炭素質コンドライトという隕石の反射率と同等かそれより暗めと今の段階で言ってもよさそうだ。炭素に富む小惑星だとはっきり言える。地上から予想はしていたが、実際にこうして確認できるのは大きい」と話した。

 吉川真(まこと)ミッションマネージャは「これからが探査の本番であり、今後は日曜を除いて毎日運用となるほか、タッチダウン(小惑星表面からの資料採取)などクリティカルな作業は24時間継続になるだろう。これまでより運用密度、頻度は上がる」と気を引き締めた。また、2014年12月にH2Aロケットで打上げられてから、約3年半での到達となる。はやぶさ初号機に比べ、トラブルが少なかった要因について、吉川マネージャは「はやぶさで起こった大小さまざまなトラブルをすべて事前に分析し、対策を行ったため」と語った。

成果を語る杉田精司教授(写真:具志堅浩二)

 津田マネージャは、「リュウグウは、人類が初めて到着した天体であり、何が起こるか、どういう発見があるかはわからない。こういうときは果敢に挑戦し、わかったことには早々にリアクションし、創造性を持って大胆にやっていきたい」「『はやぶさ』で培ったものを元に、『はやぶさ』を超える成果を上げたい」と抱負を述べた。

 8月下旬には、着陸地点を決定し、9月か10月にリュウグウ表面物質の採取(タッチダウン)を行う。「はやぶさ2」はリュウグウに約1年半滞在した後、2019年11〜12月に出発し、2020年末に地球に帰還する予定。

(取材・文:具志堅浩二)