トヨタ自動車が、車載通信機(DCM)を全グレードに標準搭載した新型クラウンとカローラスポーツの販売を開始しました。同社では今後、国内で販売されるすべての乗用車にDCMを標準搭載し、コネクテッドカー(つながるクルマ)の普及を目指します。

写真:ロイター/アフロ

 トヨタは次世代カーのベースになるプラットフォームとして、MSPF(モビリティ・サービス・プラットフォーム)という仕様を定めています。これはクルマに搭載したDCMを使って車両の運行情報などをトヨタが運営するデータセンターに集約し、利用者向けのサービスに応用するためのものです。

 具体的には、人工知能を使ってナビの目的地設定を行ったり、オーディオの操作を行うといった「AIエージェント機能」、車両の状態を常にモニターし、トラブルが発生する前に利用者に知らせる「eケアヘルスチェックレポート」、走行データを使って安全運転をしているとみなされた場合には保険料を割り引く「走行データ連動型保険」、LINEのアプリに自分のクルマを「友だち」として追加し、クルマと会話できる「LINEマイカーアカウント」といったサービスがあります。

 トヨタでは高級車の代名詞であるクラウンと、大衆車のベストセラーであるカローラの両方をコネクテッドカーにすることで、今後、本格的に「つながるクルマ」の普及を目指すという姿勢をアピールしたわけです。

 「LINEマイカーアカウント」には、LINEのトーク機能で、ナビの目的地を設定できるという機能があるのですが、モデルチェンジの発表が行われると、ネット上では、LINEが使えるクルマというイメージが拡散してしまい「がっかりした」という声も出ているようです。

 LINEと会話できる機能は、全体のごく一部であり、LINEが使えることが重要なわけではありません。しかしながら、コネクテッドカーというものが抽象的で分かりにくいのも事実で、特にクルマを持っていない人にとっては、LINEにつながるというところが強調されてしまうのも無理はないでしょう。

 コネクテッドカーは今後の自動車のウリになる機能ですが、消費者にこのメリットをどうアピールしていけばよいのか、自動車メーカーにとっては少し工夫が必要となるかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)