NHK朝ドラ「半分、青い。」が折返し地点に差し掛かり、今後の行方が注目を集めている。「東京胸騒ぎ編」(漫画家編)から「人生怒涛編」(100円ショップ編)に物語が移った82話(5日放送)の視聴率は番組タイの23.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好調で、永野芽郁演じるヒロイン鈴愛を取り巻く登場人物も一新されフレッシュな印象だ。

 このまま盛り上がりを維持して終盤まですんなり行くことができるかどうか。永野が演じるヒロイン像や、相手役の律を結婚という形で引き離してしまったことについては、いささか気になる意見も出ているようだ。

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永野芽郁は好演するも、主人公・鈴愛には感情移入が難しい?

 朝ドラを好きになれるかどうか、物語の展開の面白さはもとより、主人公に感情移入できるかどうかは無視できない大きな要素だ。月曜から土曜まで、毎日放送される朝ドラ。主人公を好きになれなければ、ドラマ自体を観続けるモチベーションも高まらない。永野芽郁が熱演する鈴愛に関しては、これまでのところ、ネット上に躍る視聴者の感想は賛否が極端に分かれる印象だ。否定派の意見としては、演じている永野が嫌いという意見はほぼなく、とにかく鈴愛が嫌い、という論調が目立つ。

 「自分のことだけ、空気も読めず」「子どもの頃から進歩していない」……。それらは、一途に自分が貫きたいことを貫くはっきりした性格ゆえのことでもあり、好きな人にとっては逆にそこが支持されている部分でもあるのだろうが。

 永野は昨年映画化されたコミック原作の「ひるなかの流星」で、やはり“すずめ”という名前のヒロインを演じ、こちらは大好評を得た。永野の出世作と言ってもいい。同作のすずめは田舎でのんびり暮らす高校1年生で、両親の海外転勤を機に東京に住むおじのもとにあずけられることとなり上京する。垢抜けず、まだ恋も知らないすずめが、東京で担任教師やクラスメイトとの恋に揺れ動く。

 高校卒業とともに漫画家を目指し、岐阜から上京した「半分、青い。」の鈴愛も、成長とともに幼なじみの律への恋心を意識していく。どことなくイメージがかぶる。「ひるなかの流星」では、ありとあらゆる部分でヒロインが可愛く美しく、魅力的に伝わるように工夫されていた。基本的に原作なり役者なりに興味のあるファン層が観に行く映画と、半年間に渡りファン以外の人々も多く観るNHK朝ドラとでは性質がかなり異なるものの、役柄としてはいずれも真っ直ぐに芯の通った女子であり、永野にとってやりにくい役ではないだろう。大きな瞳で意志の強さを感じさせる永野には、鈴愛もすずめ同様、ぴったりフィットしたヒロイン像なのだ。

 しかし律の結婚と、そして漫画家を諦めて100円ショップの店員に……という展開には、「ついて行けない、つまらない」「無理に律と鈴愛を引き離す必要はないのでは」「鈴愛がどんどんつまらない人間になって行く」と、物語への興味が損なわれたという意見も少なくない。