名シーンの解説も 脚本の北川悦吏子氏のSNSが灼熱状態

 もう一つ、批判の対象になりがちなのが脚本の北川悦吏子氏だ。自らのツイッターアカウントで積極的に内容に関するツイートを続ける姿勢に、「脚本家がいちいちしゃべり過ぎる」「解釈を押し付けないで」と批判の声が上がっている。

 ただ、映画と違って朝ドラは半年間、興味を引かせつつ持たせなければならない。そのためには、やはり起伏のある波乱万丈な展開、紆余曲折が常に必要になってくるのは理解できる。北川氏がドラマの内容について都度ツイッターで発言し、時には視聴者に反論したりする背景には、賛否両論を呼んでもとにかく話題を持たせなければならないという事情や強い思いもあるのかもしれない。それが行き過ぎて、ドラマやヒロインの好感度の足を引っ張らなければよいのだが。

 「半分、青い。」は原作ものではなく、北川氏のオリジナル脚本だ。「聴神経腫瘍」で左耳が聞こえなくなるという体験をした北川氏にとって、左耳の聴こえない鈴愛は自分自身の分身のような存在でもある。加えて日本全国津々浦々の人々が視聴するNHKの朝ドラ。北川氏も力の入れ具合が半端ではないのだろう。7日には、最終回の執筆に取り組むことを明かしている。鈴愛と律の誕生日でもある七夕。「リツとスズメに、最大級のお誕生日プレゼントになるように、最上級の最終回を・・・・。」とツイートしている。鈴愛と律の大逆転ハッピーエンドは想像できなくはないが、それまでにはまだいくつか波乱はありそう。

 鈴愛の新たな恋の相手として涼次(間宮祥太朗)が投入された。9日の放送では、ふとした会話から涼次が鈴愛の漫画の大ファンだという話になり、鈴愛は今まで一生懸命やってきたことが無駄ではなかったと知る。まさかの展開に鈴愛は涼次の胸を借りて、涙を流すのであった。視聴者は自分のこれまでの歩みに肯定的になれた鈴愛にはひと安心といったところだろうか? とはいえ、ガラリと変わった雰囲気と急展開に付いて行くのも大変だ。北川氏の語る「最上級の最終回」まで、視聴者をしっかり魅了し続けることができるのだろうか?

(文:志和浩司)