巨人はマツダスタジアムで悪夢の12連敗

7連勝の勢いに乗って広島に乗り込んだ巨人がマツダスタジアムで3連敗を喫した。優勝対象チームである広島に今季4勝12敗と大きく負け越してゲーム差が「8」に開いたため、数字上、自力Vが消滅した。昨季も対広島に7勝18敗と大きく負け越し、マツダスタジアムで、なんと12連敗。高橋監督は、開幕前のファンイベントで開幕カードで戦う阪神の金本監督をよそに今季意識する球団に「広島」の名前を挙げ、この3連戦では、菅野、山口という2枚看板をぶつけながら、7点差を追いついた初戦は延長10回に守護神のマシソンが下水流に逆転サヨナラ2ランを浴び、3戦目は6点のリードを奪いながら広島の一発攻勢の前に沈んだ。
 天敵……蛇に睨まれた蛙状態である。
 対広島のチーム打率は.250で、1試合平均、4.875得点と打ちこんでいるが、対広島のチーム防御率が5.49では、追いつかない。高橋監督は「3試合とも結果的に同じような展開」と唇を噛んだが、今回の3試合が、広島に勝てない典型のゲームで、投手陣が踏ん張れずに最後に打ち負けるのである。
 なぜなのか。
 元千葉ロッテの評論家、里崎智也氏は「目に見えないパワーバランスができてしまっている」と見る。

「エースの菅野で勝ちきれず、ストッパーのマシソンに負けがつきました。本来の勝ちパターンで連敗したのだから巨人がダメージを受けて負の連鎖に入ってしまうのも仕方がありません。逆に広島からすれば対巨人にまったくマイナスのイメージがわいてこないのでしょう。僕がロッテの現役時代にも、交流戦で巨人に何連勝もしましたが、一度、そういう流れが出来ると、“いける、いける、巨人に勝てば、スポーツ紙の1面取れるぞ”と、いう雰囲気が生まれて、1、2点負けていようと、飲んでかかってプレーに余裕が出るんです。強い、弱いではなく、ペナントレースの中で片方のチームが精神的に優位にたつというパワーバランスが生まれます。野手は、よほど責任感のある選手以外は、それぞれの相性があるので意外とダメージはないものですが、バッテリーは、その心理的な影響を受けやすくなりますね」

 広島3連敗では、その巨人バッテリーの配球に問題があったという。

 里崎氏は「打線の前後、試合の流れも含めて、しっかりとすべての配球を分析したわけではありませんが」と、前置きをした上で、「若いキャッチャーがベンチに言われた通りにやりすぎているのではないか、という印象を抱きました」と疑問を投げかける。
 この3連戦、巨人は初戦は宇佐見、2、3戦目はルーキーの大城が先発マスクをかぶった。