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 自民党の岸田文雄政調会長は24日、東京都内で記者会見し、9月の党総裁選への立候補を見送る意向を表明した。岸田氏は西日本豪雨対応や北朝鮮情勢、対米外交などを挙げ、「安倍首相を中心に政策課題に取り組んでいくのが適切な対応ではないか」と述べた。

●重要な政治日程

[写真]総裁選出馬の見送りを表明した岸田氏

 こうした国内外の課題があり、総裁選をめぐる報道も加速する中で、「いつまでも(騎岸田氏が)出馬するのかしないのかを明らかにしないことは無責任である」と考え、この日の会見に至ったとした。

 不出馬は「厳密には今日(24日)の朝判断した」。安倍晋三首相(自民党総裁)には会見の2時間ほど前に電話して、自身の不出馬と安倍首相支持で会見を開くことを伝えた。

 総裁選での安倍首相支持を決めた理由について、来年は統一地方選や参院選、消費税率10%への引き上げ、さらに大阪での主要20か国・地域(G20)首脳会議開催などを控え、時代も平成が終わり新しい時代が始まることなどを例に、「さまざまな日程を考えた時に、日本の安定にとって重要」だと判断したと説明した。

 安倍首相とは今年に入り、何度も意見交換をしてきたといい、国会閉会後の23日、あらためて話をする機会を持ったという。岸田氏は「安倍首相と私では政治理念や政策について異なる部分があるが、首相は私の考え方について耳を傾けて理解を示し、ご自分の政治についても思いを巡らしていただいた」と述べ、岸田氏の考え方に理解を示してくれたことも重要だったとした。

 ただ、どんなやり取りをしたか具体的なことは言えないとし、人事などで「密約はない」と否定した。

●派閥で判断を一任

 岸田氏は会見の中で「私自身が目指す政治、宏池会が大事にしていきたい政治は大切にしていきたい」と繰り返した。

 自身が会長を務める宏池会には、出馬を求める声など「さまざまな意見があった」と認めながら、先週、派閥の臨時総会を開き、「判断は会長に一任する。どんな判断が出ても宏池会としては一致結束して対応していく」ことを確認したと述べた。

 本当に派閥がまとまるのかとの質問には「派閥として一致結束して総裁選に臨む。これを確実なものにすることが大事。判断を委ねていただいたが、判断についても丁寧に説明しながら結束を確認していく」と強調した。

 さらに、安倍首相との政治理念の違いに絡み、これまでも宏池会の政策が安倍政権の中で実現できたものがあったと指摘し、「政策で異なる部分があっても、それにどう対応するのか、現実の中で、自分たちが大事にする政策を実現するためにはどうするべきなのか、政治家として考えていくことは大事なのではないか、メンバーにも理解してもらいながら進めていきたい」と述べた。

●「次の次」の出馬は?

 今年9月の総裁選は見送るが、その次は目指すのかと報道陣に問われると、「気の早い話だ。一つひとつ目の前の政治課題に取り組むことが大事。その積み重ねが未来に積み重なっていくと思う」と語った。